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Let There Be Blood / EXODUS
火薬バカ一代 ★★ (2009-09-23 02:18:00)
ロブ・デュークス(Vo)、ゲイリー・ホルト(G)、リー・アルタス(G)、トム・ハンティング(Ds)、
ジャック・ギブソン(B)という編成に落ち着いたEXODUSが、「黎明期のスラッシュ・シーンに燦然と輝く名盤」と
高く評価される、'85年発表の1st『BONDED BY BLOOD』をセルフ・リメイク。
本作はTESTAMENTの『FIRST STRIKE STILL DEADLY』の方法論に触発されて制作されたらしいが、様式美HMに通じる
構築美やドラマ性を湛えた初期TESTAMENTの名曲群が、リ・レコーディングによって一層魅力的に蘇っていたのに対し、
『BONDED~』の魅力は、楽曲のカッコ良さのみならず、ヘタクソなVoや劣悪な音質といったマイナス要素すらも
強力な武器へと転化してしまう、当時のEXODUSが放っていた圧倒的「初期衝動」や「カリスマ性」にも負うところが
大であり、そうした要素は単純に録り直したからといって再現できるものではなく(というか不可能)、
正直な話、本作からオリジナル版を超えるようなインパクトを受ける場面は殆どない。
とは言うものの、単純に「優れたスラッシュ・ソングの数々が良好な音質で楽しめる作品」としては文句なしの内容であり、
特に名曲⑤なんて、サウンドの切れ味が増したことで明らかに原曲を上回るカッコ良さを獲得しているんじゃなかろうか。
「①~⑤の流れは何度聴いても完璧」とか「ラストを締める⑨はやっぱり名曲」とか、改めて『BONDED BY BLOOD』の
素晴しさを再認識させてくれる1枚。先日行われたTHRASH DOMINATION 09で、本作が完全再現されたのも嬉しかったなぁ。
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