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Black Empire / ANTHEM
失恋船長 ★★ (2008-11-02 23:00:00)
日本が誇る正統派HM/HRの勇者ANTHEMが今の時代を生き抜く渾身のニューアルバムをリリース。前作が再結成後の「BOUND TO BRAKE」のような位置づけなら今作はGYPSY WAYSかHUNTING TIMEのような作風になるのかなと個人的には予想していたが良い意味で裏切られましたね。そんな過去に縛られるようなバンドじゃないんだなぁと改めてスケールの大きさにひれ伏し敬意を表したいです。日本の音楽シーンを見渡しても彼らのようなサウンドを提示するバンドは皆無、この先現れることもないでしょう。継承されないのは活動していた彼らにとっては悲しいものでしょう。今作における純度100%のメタルサウンドに溶け込み息づくフックに富んだメロディの数々、ともすればヴィジュアル系やJ-POPと揶揄されるような甘さも感じられるが、このサウンドがジャパメタと差別される枠組み以外でも評価されるに値する名作であり、普通にTV番組でヘヴィメタルバンドANTHEMですと紹介されるような環境を作りえる可能性を帯びたANTHEM史上もっとも意味のある問題作である。流石は柴田直人師匠ここまで高い次元で普遍の硬質なロックサウンドを叩きつけてくれたことに頭が下がります。本間さんはANTHEMみたいなガシガシのドラムスタイルも出来るが歌モノ路線全開の浜田麻里のバックメンバーでドラムを叩いていたくらいの柔軟性を持っているし、清水はジャニーズのトラジハイジに曲を提供しオリコンチャート一位の作曲家、英三はアニメタル以外にも今作の⑤の様なバラードを歌いこなす表現力の高いシンガー、昭和歌謡にも精通しているしキャラも立っている。
ANTHEMの頭脳柴田さんならなんでも出来るでしょう。こんな素晴らしい多岐に渡る才能を持ったミュージシャンがHM/HRの世界に拘り活動する姿に焦がれます

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