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Agony of Death / HOLY MOSES
火薬バカ一代 ★★ (2009-01-15 22:49:00)
ヨルグ・マイケル、ウリ・カッシュと並ぶ、ジャーマン・メタル・シーンの三大凄腕(渡り鳥)ドラマーの1人、
アトミック・シュタイフを加入させたHOLY MOSESが'08年に発表した最新作は、気合の感じられる
ジャケット・アートワークといい、曲間をフューチャリスティックな間奏曲で繋ぎ合わせ、全編を流麗に物語っていく
手法といい、SF的なテーマを備えたコンセプト・アルバムに仕上がっている・・・のだとか。(英語なんで詳細不明)
コンセプト作と言っても、ザビーナ・クラッセン姐さんの野獣の如き咆哮に、猛々しくシュレッドされるGリフ、
そして畳み掛けるような疾走感・・・と、相変わらずのHOLY MOSES節が炸裂しまくった内容の方に、小難しさは皆無。
特に今回は、デス・メタルばりのブルータリティに満ち溢れていた前作に比べ、スラッシュ・メタル度が大幅回復。これはやはり
切れ味の鋭さのみならず、良い意味で「軽快」なドラミングを聴かせてくれるアトミックを獲得した事による
効果かと思われる。(ザビーナ姐さんのVoも表現力重視のシャウト・スタイルで幾分聴き易い印象)
また、前作よりHOLY MOSESの看板を背負って立つ事となったミヒャエル・ハンケル(G)も、リフ・メイカーとしての閃きこそ
アンディ・クラッセンには今一歩及ばないまでも、ジャーマン・メタルならではの雄々しさを湛えた楽曲作りの巧さや、
メロディックなGソロの組み立てセンス、DESTRUCTIONのシュミーア、OBITUARYのラルフ・サントーラ、METALIUMのヘニング・バッセら
豪華ゲスト陣を適材適所に配置して使いこなすプロデューサー的手腕の冴えは見事なもの。取り分け、ラルフの官能的なGソロが
炸裂する③⑧、ヘニングの勇壮なVoと劇的極まりないツイン・リード・パートをフィーチュアした⑦といった楽曲は、従来の攻撃的な
スラッシュ・サウンドと、欧州風味のドラマティックなメロディが融合を果たした、素晴しき名曲に仕上がっている。
再結成後の最高傑作と言っても過言ではない完成度を誇る1枚。後は来日あるのみ!(その時は是非アトミックを連れて来てね)

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