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On the Seventh Day God Created... Master / MASTER
火薬バカ一代 ★★ (2008-07-12 02:28:00)
米アングラ・メタル・シーンの首領、ポール・スペックマン(Vo、B)率いるデス/スラッシュ・メタル・トリオ
MASTERが'91年に発表した、ファンの間ではバンドの最高傑作と誉れ高い2ndアルバム。
頭からケツまでただひたすらに疾走しまくる、スラッシュ・メタル・テイストが色濃く打ち出されていた
デビュー作『MASTER』に比べ、サウンド・プロダクションの向上に伴い、グッとヘヴィネスが強化された
(バスドラの重さが半端じゃない)本作は、シンセによるイントロからスタートする②や、引き摺るようなスロー・パートと
スピーディな疾走パートが波状攻撃を仕掛けてくる③のような楽曲を収録する等、よりダイナミズムの演出に気が配られ、
破壊的に刻まれる禍々しいGリフといい、荒々しく突進する地鳴りの如きリズムといい、全体的に、デス・メタル色を
強めた内容に仕上がっていると言えるかも。(Voはデス声というよりも、ハードコア風の怒号タイプだけど)
そして何より、このアルバム最大のトピックが、本編の随所でテクニカルなGソロを炸裂させている、CYNICやDEATHとの
仕事で知られる、名手ポール・マスヴィダル(G)の参加。禍々しいリフの壁の構築と、メロディアスなGソロという、
破壊力と構築美を兼ね備えた彼のGプレイをフィーチュアして、重々しくもスピーディに突っ走る①④⑤⑥⑩といった
デスラッシュ・ナンバーの凄まじい迫力とカッコ良さは、間違いなく本作のハイライト。(ちなみに⑩には、
OBITUARYのジョン・ターディがゲスト参加、一聴してそれと判るデス・ボイスを響かせている)
スラッシュ、デス、ハードコア、何れのファンからも高い評価を得る、MASTERというバンドの魅力を知るにはうってつけの、
入門編に最適な1枚かと。

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