この曲を聴け! 

Ashdautas Vrasubatlat / ASHDAUTAS VRASUBATLAT
Usher-to-the-ETHER ★★ (2008-03-27 21:32:00)
2008年発表の3曲入りデモCD-R。66枚限定だそうです。ジャケには黒字にバンド名しか書いてないけど、セルフタイトルでいいんでしょうか。

ネット上では日本のSORTSINDとかSILENCER似とか紹介されてる上に、店頭での紹介文にもその手のバンドの名前が載ってた事もあって、私も一口乗るつもりで(笑)購入してみましたが、確かにこれはそんな感じですね。というか、発狂ヴォーカルといい鬱メロといい、SILENCERのフォロワーというよりもパスティーシュしか思えないくらい似てるんですが…特に1曲目、静寂と病みを感じさせるインストでたっぷり気を持たせた後、悲鳴がそれを突き破って始まるオープニングからして余りにもそっくり。…心なしかドラムの音響すらも似てる気がします。ただ、こっちの方がギターの音色がプリミティブ寄りのガビガビした歪み方なのは大きな違いですね。

この手の音源のウリとも言える発狂ヴォーカルですが、やっぱ凄いですね。音が割れまくりの絶叫に嗚咽を交えた悲鳴タイプで、聴いていると、いつの間にか子供を殺された母親の霊が、人間だった頃の記憶を失って怨念だけが残った…みたいな物語が勝手に頭の中で生成されてました(笑)。曲の途中で何かがドンドン鳴ってる音が聴こえますが、ヴォーカルが叫びながらスタジオの壁を殴ったり、頭ぶつけたりしてる音だったりして…。また、ヴォーカル以外にも秒針の音がパラノイアックに響く静寂パートや、そのパートが崩壊していく様子、呪詛を唱えるように呟く声、3曲目の暗いドローン/アンビエントのインストなど、恐怖感や鬱、病的な雰囲気の演出がかなり巧みです。

勿論SILENCERを知らなくても病気音楽が好きならば楽しめると思いますが、SILENCERを知ってるとより楽しめるかと思います。絶対SILENCERを元ネタにして曲を作ってると思うんですが…。ただ、限定66枚はちょっと少なすぎるかも。

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