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Depression / POLTERGEIST
火薬バカ一代 ★★ (2008-01-06 19:38:00)
シュミーア脱退後のDESTRUCTIONが発表した問題作『CRACKED BRAIN』に、Voのアンドレ・グリーダーが助っ人参加した事で、日本でも名前が知られるようになった、スイスはバーゼル出身の4人組スラッシャーPOLTERGEISTが、'89年にリリースした1stアルバム。
スイスとドイツの国境を挟んで、ご近所同士だったDESTRUCTIONとはバンドぐるみで親しかったようで、その関係性からか本作リリース当初は、「まるで小型DESTRUCTION」とのレビューが目立ったが、実際のところ彼らのサウンドは、飛翔感と構築感を兼ね備えたGソロにこそ影響が伺えるものの、全体的には、DESTRUCTIONに比べ随分とマイルドで取っ付き易い。リフにしろメロディにしろ、よりキャッチーさが強調されていて、初めて聴いた時はDESTRUCTIONよりも、FORBIDDEN等のベイエリア・スラッシュに近い感じを受けた。
デビュー作という事で(他のスラッシュ・メタル・バンド同様)、パワフルでストレートな疾走感が前面に押し出されている本作は、次作以降に比べると楽曲がやや小粒な印象も否めないが、不穏な雰囲気漂うイントロから勢い良く疾走を開始する①に始まり、小気味良く動き回るリードBが非常にカッコイイ②、メロディック且つ華麗なツインGが堪能できる⑥⑧、本編随一の劇的さを誇る⑦と、スピーディでキャッチーなスラッシュ・チューンがズラリと揃った内容は、聴き応え十分。ちなみに⑩は、KISSの名曲“STRUTTER"のカヴァーだが、元々、メロディ重視の姿勢と歌えるVoを擁したバンドゆえ、殆ど違和感なくハマっているナイスな出来。
あと、本編数曲のコーラス要員として、シュミーアが参加している事も付け加えておきたい。

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