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Ghost Opera / KAMELOT
ATOSS ★★ (2007-06-07 14:52:00)
2007/06/06発売の新譜。海外では既にリリース済みだそうで。
EPICA-THE BLACK HALOと、二作通してのコンセプトアルバムから二年。
次なるアルバムは一曲一曲を独立させた作品とすると既に伝えられていたが、
通して聴く限りは、アルバム全体を通しての色合いが統一されている。
トーマスからよりヘヴィにサウンドを作っていることはアナウンスがあったが、
これほどまでに並べてくるとは思わなかった。
スピードナンバー・スロー・ミドルテンポ、どれをとっても
ジャケットよろしくダークな色合いに支配されており
コンセプトアルバムといわれても違和感はなさそう。
新メンバー、オリバー・パロタイの加入により
作風にはどのように影響するかと思われたのだが
Kamelot自身のサウンドは全くぶれることもなく、
すばらしいキーボードワークを見せている。
これぞKam印というべきなのだろう。
09が特にわかりやすいだろう。
しかしアメリカンヘヴィネスでもなく、ヨーロピアンダークネスでもなく、
どことなく「侘び・寂び」や「もののあはれ」といった、和の要素を感じる。
過去に描いたものが光と影で描いた紫の中世とすれば、
今回は墨の濃淡で描いた水墨画の如きサウンド。
あるところは濃く、あるところは暈かす。
この押し引きの表し方は、新鮮かつどこにもない独特のもの。
曲単位で例えるなら、04のような曲は今までの「らしさ」にはない
新たな「描き方」ではなかろうか。
HMVでは同日新譜発売のDreamTheaterと並べて売られていたが、
過小評価気味の日本で、並び称される様な日がついに来るか?

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