この曲を聴け!
Ruines Humaines / AMESOEURS
Usher-to-the-ETHER ★★ (2007-05-29 22:34:00)
2006年発表の3曲入りEP。
曲のタイトルはそれぞれ「断たれた幸福」「人間性の荒廃(人間の廃墟、かも)」「感覚の衰弱」でしょうか。仏語苦手なので間違ってても笑わないで下さい(笑)。
内容ですが、なんとも形容のし難い雰囲気を持つブラックメタルですね。音的には寒々しいと言える感じなんですが、そのメロディから個人的に連想した情景が雨上がりの虹と湿ったアスファルトの匂いだったり、雪の夜の暖炉の暖かさだったり「暖かな」哀愁を感じるもので他のブラックではありえない感じです。また、曲中に挿入されているクリーントーンのギターが夢見心地とも言える雰囲気を
感じさせ、その独特の哀感を更に際立たせています。
ヴォーカルも凄いですね、これ。端的に言えばBURZUM、SILENCERの系統と言って間違いはないであろ悲鳴系の高音絶叫ですが、ヴォーカリストの喉が心配になってくる度では前述の2アーティストよりも圧倒的に上。死暗さんも仰っているように硝子を引っ掻くような裏返り方をしている箇所があるんですが、声帯がキシミを上げる音がそのままCDに入っているかのような凄絶さ。初期FLEURETYの超音波絶叫を思わせますが…FLEURETYの人はあの声を出したせいで喉を痛め、ヴォーカルを辞めなくてはならなくなった訳ですが、彼は大丈夫なんでしょうか。
写真見ると凄い穏やかで優しそうな人なんですけど、あんな声出すとは思えません(笑)。3曲しか入っていないため、演奏時間こそ短いですが内容が濃いので満足。この音源は死暗さんのレビューを見て買おうと思ったんですが、正解でしたね。よき出会いをありがとうございます。
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