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Blizard of Wizard / BLIZARD
火薬バカ一代 ★★ (2008-03-21 08:28:00)
X-RAY(関西のX-RAYとは別バンド)出身の松川敏也(G)が、寺沢功一(B)、孝之(G)と宏之(Ds)の村上兄弟との
出会いを切っ掛けに、新バンドBLIZARDの結成を思い立ち、オーディションにて下村成二郎(Vo)を迎え入れ、
最終的なラインナップを完成させると、'83年にWARNER RECORDSから発表した1stアルバム。
活動後期には、LAメタルからの影響を取り入れたポップ・メタル路線(これが非常に魅力的だった)へとシフトしていった
彼らだが、本作を発表した頃は、アグレッシブで重厚且つダークな楽曲の数々や、『暗黒の聖書』という
仰々しいアルバムの邦題が端的に物語る通り、NWOBHMからの影響を強く感じさせる、欧州風味溢れるHMサウンドを披露。
特筆すべきは「和製ランディ・ローズ」とも評された、松川のスリルとエモーションを兼ね備えた劇的極まりない
Gプレイで、取り分け、緩急の使い分けが絶妙な②、印象的なコーラスをフィーチュアして突っ走る⑤、
本編のハイライトと言うべき、哀愁のメロディが疾走する⑧といったスピード・チューンで
炸裂する華麗なGソロは、ガッツポーズのカッコ良さを誇る。
高音部を聴いていると、こっちまで息苦しくなるVoの歌唱など、全体的にデビュー作ならではの
荒さも目に付くが、そうした欠点を補って余りある魅力を備えた1枚。

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