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Salvation / FUNERAL MIST
Usher-to-the-ETHER ★★★ (2005-09-18 11:13:00)
2003年発表の1st。
音楽性的にはブルータル・ブラックに属するんでしょうか?同郷のMARDUKやDARK FUNERALと比べると、プロダクションは少し汚な目ですが、それによってブラックとしての邪悪さは上手く出せている様に思います。
時折冷涼とした荘厳メロディを弾くリフも出てきますが、そういう場面ではギターを前に出してちゃんとメロディを聴かせるあたり、アングラ感と聴覚上の気持ちよさの兼ね合いのバランスの良さが際立っている感じがします。
このバンドはVo担当のAriochが中心人物みたいですが、彼のセンスはMARDUKでの「Life's Emblem」で死神と今正に命を奪われんとする男を類稀な表現力で演じきった時から思ってましたが、やはりただものじゃないですね。うめき、がなり、絶叫とスタイルが多く、しかもどれも苦しげな感じがするのが良いです。この人は普通にがなっても上手そうですが、微妙に地声を混ぜてわざと不気味さを演出したり、ホントにセンスいいです。
曲の場面によって音の中に混ぜるような声にしたり、低音に不気味なエフェクトをかけたり、絶叫を前に出したり、自分の声を曲全体の観点から見ても邪悪に作用するアレンジを加える所からも、それが良く分かります。また、このアルバムはSEの使い方が上手いです。個人的にあまりSEって好きじゃないんですがこのアルバムに関しては絶対にあった方が良いと思います。聖歌系が多くて凄く感じ出てます。
余談ですが、このアルバムはMARDUKのリーダー、Morganも自身のお気に入りアルバムベスト3に入るほど気に入っているそうです。そのためかLegionがMARDUKを去った後、AriochをMortuusとして加入させてしまいました。私はそこからFUNERAL MISTを知ったんですが、このアルバムはかなり気に入りました。
まぁ少し音がごちゃごちゃな所があったり、これからブラックを聴く人には流石に勧められませんがブラック好きかも、って位の人には余裕でお勧めのアルバムです。たぶん。
→同意