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Keeper of the Seven Keys: The Legacy / HELLOWEEN
かぼちゃの神様 ★★ (2006-02-09 22:58:00)
「KEEPER~」をリアルタイムで体験してた元メタルキッズです。ここの書き込みを見てHELLOWEENの新作が出たの知って買ってまいりました。
ここへきてHELLOWEENが「KEEPER~」名義のアルバムを出すのに賛否両論のようですが、個人的には「KEEPER~」の名を語るに値するアルバムだと思います。何故なら・・・
HELLOWEENというバンドを振り返ってみましょう。
彼等の特徴は、疾走感溢れるメロディ。これは今も昔も変わりません。
カイの追い求めるヘヴィメタル(DEEP PURPLE、RAINBOW、JUDAS PRIEST、更にはスラッシュメタルをも体験したドイツ人的な解釈)とヴァイキーの求めるメロディーとが見事に合致し、強力なキスクの歌が乗ったのが「KEEPER~PART1、2」だったわけだと思います。特にKepper~に代表されるPART2は様式美を絵に描いたような出来でした。しかし、初期HELLOWEENから受け継がれたカイっぽさ(牧歌的な歌メロ)はココからなくなっている筈。つまりは、現在のHELLOWEEN(ヴァイキーの求める音)のルーツはココから始まってるのです。作曲がヴァイキー主体だから当然だが・・・。
PART1とPART2は、同タイトルとキスクが歌っているが故素直な流れですが、もう一度聞き比べてみれば分かる筈。
多くのHELLOWEENファンが求めている音は、ヴァイキーではなくカイであったことはGAMMA RAYの1stアルバムで実証された。本来のHELLOWEENの音は、カイ7割ヴァイキー3割といったところだったのだ。
ヴァイキーが自分らしさを求めたのがカイ脱退後の「MASTER~」までのアルバムであったと思うが、ファンが離れていくのを感じ、HELLOWEENの疾走感を無理に追い求めたのがそれ以降のアルバムであると・・・。HELLOWEENぽいメロディーはあるが、そこには本来のHELLOWEENの姿は見られない。
そこで、今回の「KEEPER OF THE SEVEN KEYS ~THE LEGACY~ 」であると。見事にヴァイキーらしさ(KEEPER~ぽい曲)が出たアルバムだと思います。しかし、悲しいかなデリスではヴァイキーの求めるメロディーは歌いきれないのである。
長々と書いたが、もうHELLOWEENにはHELLOWEENらしさは3割しか期待出来ない。期待出来るのはKEEPER~な音だけ。それを求めるなら充分価値のあるアルバムである。
HELLOWEENに何を求めるかで評価が変わるアルバム。デリス加入後のファンにはスピードが足りないだろう。キスク時代からのファンにはHELLOWEENらしさが足りないだろう。結局は、HELLOWEENは過去のバンド。昔の栄光には届けない。だけどHELLOWEENが青春だった若者達はいつまでも追い続けるだろう。HELLOWEENの僅かな3割の破片を求めて・・・。
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