この曲を聴け! 

Octavarium / DREAM THEATER
k.s.m.2 ★★ (2005-06-26 02:27:00)
"何をやろうが聴き手がついて行かなければいけないバンド"の風格が、ようやく作品と交わったアルバム。(武道館ライヴDVDはその印象がありましたが、スタジオ盤とは自ずからフィールドが違うので)
歌詞がひがみっぽくなくなった、同じく時事問題への言及が直接的には見えなくなった、職人芸なインスト・パートの比率が下がった、と語るべきことは色々ありそうですが、それらは置いておくとして(夢劇についてなら誰でも考えるでしょうし)。
今作の最大の目玉は、音楽作品として大切な"流れてくる音が心地好いのに流されていたら、いつの間にかCDが終わっていた"感覚がちゃんとあること、ですね。この快感は『Awake』以降ほとんど消えていた感があるので、まず満足です。
(熟考したという)曲順や、曲の中での部分が"こうであるべき"な滑らかな流れと共に繰り出されてくるのも、個人的には評価が高いです。
味付けの濃さを要求するのは、次回作への課題ということで。LTEならぬ夢劇本隊で、この作品の時点でそれを盛り込んだら、せっかくの(作品上で感じられるだけなのかもしれませんが)"バンドの作品らしさ"や整合性が見事に破綻しそうですから。
余談で、④「I Walk Beside You」について。
たまにはヒット・シングル狙いも見過ごしてあげましょう(笑)私自身からは「嫌いではないが不要な曲」です。ラブリエの歌(というより声?)の好みで曲についての評価が分かれる気もします。

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