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Enemy of God / KREATOR
火薬バカ一代 ★★ (2006-11-30 21:28:00)
前作『VIOLENT REVOLUTION』において、初期のカミソリの如き疾走感と、中期ゴシック路線で培った
激しくも悲しいメロディを融合させることで、新たな激烈スラッシュ・メタルの創出に成功した
KREATORが、そのスタイルを更に発展させて'05年に発表した傑作11thアルバム。
とにかく楽曲が粒揃い。前作に比べ、ササクレ立った突進力は若干後退したように感じられるものの、
それ以上に魅力的なのが、リフにしろサビメロにしろ、1度聴いただけで簡単に覚えてしまえそうな「キャッチー」さ。
特に頭3曲は、アグレッシブで尚且つキャッチーという、今回の作風を象徴したかのような名曲。
そして何より本作の白眉は、アルバム全編で激情のメロディを展開する、ミレ・ペトロッツァ(意欲的に表現力の幅を広げたVoも◎)
&サミ・ウリ・シルニヨによるツイン・ギター・プレイ!
マイケル・アモットまでもがゲスト参戦を果たし、期待通りのトリプル・ギター・バトルを繰り広げる⑦に至っては、
シャープ且つ勇壮に疾走する楽曲そのものの完成度の高さと相俟って、間違いなく本作のハイライト・チューン。
ラストを劇的に締める⑪~⑫の流れも素晴しい。
11枚もアルバムを発表したベテランでありながら、全く守りに入らないKREATOR。いやはや、恐れ入った。
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