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Paul Di’Anno’s Warhorse (2024年)
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Paul Di’Anno’s Warhorse
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解説 - Paul Di’Anno’s Warhorse
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1. 失恋船長 ★★★ (2024-07-28 05:57:42)

馬の嘶きから始まるストレートなメタルソング。ポール・ディアノのキャリアを見渡しても実に真っ当なHM/HRに取り組んでいる。ウクライナ人とのコラボというのもあるのだろうが、欧州的なメロディは哀愁度を増しており、ある意味、お騒がせタレントの集大成みたいなクズ人間と化したポールの破天荒な人生が醸し出す、ビジネスライクな匂いを消している。完全には消えていないが、このプロジェクトが動き出したのは2年前からだから、フルアルバム完成にこぎ着けられたのは、ポール復活を印象づける事に貢献している。

多様な楽曲に呼応するようにポールも、お得意のパンキッシュな唸り声だけではなく、魅力的なクリーントーンも披露して、傷つき疲れ果てた破滅的人生を滲ませている。現代的なテクノロジーを介して築き上げた古典サウンド。それは多くのファンに取っては期待を受け止める形となっただろう。二人のギタリストには感謝しかないのだが、せっかく⑤のようなドラマティック曲まで用意して、驚かせたのに、⑦のカバーソングは必要だったのだろうか?お気楽にお楽しみなバラエティ番組のドッキリじゃないんだからと思いましたよ。それくらい①から⑥までの流れは良かった。
朴訥としたフォーキーな出だしからテンポアップする⑧で気分を持ち直すも、⑨ではニューウェーブの代表格Depeche Modeである。これも賛否が分かれるだろう。
実験的な要素も強いがポールのロッカーとは違う一面を引き出しているが必要だったかは微妙だ。狙ったかのようなラスト⑩はメイデンのRUNNING FREEを思い出させるような魅力がありクロージングソングとしては成功だ。

全体的な感触は悪くない。ポールは今でも健在だ。オーセンティックなサウンドと堅実なプレイで貢献したギターチームも素晴らしい。あとは⑦と⑨をどう捉えるかで評価も大きく変わるだろう。不思議な物でアルバムと通して聴くと、違和感は少なめなのだが、でもなくても良かったという評価は変わらない。偏見なのかも知れないが、個人的には8曲入でも十分満足できる内容だった。

今作の方向性を煮詰め第二弾、第三弾とパーマネントな活動をして欲しいとは願う。ハリウッド映画ザ・ホエールみたいに車椅子生活とは切り離せないのだろうが、あの声が健在ならば作品には期待したい。



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