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Timing (失恋船長)


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Timing

こちらはカナダのエージェントになります。アルバム一枚で消えたため、イマイチ認知度は低いのですが、唄モノハードマニアには是非とも聴いて欲しい一枚。カナダらしい妙な売れ線志向になど走らない堅実な作り。キーボードもそこそこに活用しながらサビではコーラスハーモニーも活用、そのメロディを聴かせたいという作風と作り込みも功を奏しており、無理無駄のないツボを押さえたアレンジが光ります。嫌みの無いクリアーな歌声、ベース兼ヴォーカルを担当するダグ・ベイナムのパフォーマンスにも魅了、エモーションを込めつつも暑苦しく聴かせない唄い回しは正解だが、軟弱に感じるマニアもいるでしょうね。ギターも的確なスタイルで邪魔をせずに堅実なるハードサウンドに対応、適度にエッジの効いた艶やかなサウンドメイクに一役も二役も買っています。洗練されているがロックな熱量を放出することも忘れていないバンドサウンド、TOTO、JOURNEY、Foreignerをもっと男臭くしたカッコ良さがある。

今作リリース後、程なくしてバンドは解散。1985年にHanover Fistがリリースするアルバム『Hungry Eyes』に大半のメンバーが参加するという事件が起きますので、そのあたりに解散劇の真相があるのでしょうね。
これほどの作品を作りながら一発で解散したのは本当に惜しい。上手い歌と洗練されているが男臭さのあるロックテイストを残したアレンジは、耳が持っていかれますね。ステージにて光る汗が似合う曲が多いのよね。

失恋船長 ★★★ (2022-09-06 15:19:35)