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Fang of the Sun (火薬バカ一代)
Fang of the Sun (失恋船長)
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Fang of the Sun
横浜のスラッシュ・メタル・バンドが'17年に発表した2ndフル・アルバム。彼らの音源に触れるのは随分と久し振りな気がしますが(FASTKILLとのスプリットEP以来?)、こっちが知らなかっただけでバンドは弛まぬ研鑽を積んでいた模様。いつの間にかVoがチェンジして、4人組のツインG編成になっていたことにも驚かされましたよ。
Gリフが機銃弾の如く撃ち出され、情け無用!ファイア!とばかりに連続炸裂するリズム。その上で急降下爆撃機の風切り音を思わすGソロと、兵士の断末魔ばりのシャウトが吹き荒れる、常在戦場スピリッツに貫かれたスラッシュ・サウンドは、「戦争」を曲作りの重要なテーマに据えるバンドに相応しい殺気を放っています。
一方で今回のメンバー・チェンジは、メロディと重厚感の増量という点において、多少なりとも本作に変化をもたらしており、特に「聴かせる」Gソロが疾走する④、メロディアスな(解説にある通り確かにKREATOR風の)ミッド・チューン⑤、アグレッションを剥き出しにしつつも今風の怒号Voがさりげなくメロディをなぞる⑧辺りは、本作ならではの新味が効いた楽曲ではないかと。いや単に新しいだけでなく、きっちりとスラッシュ・ソングとしてカッコイイのも評価ポイント。取り分け⑩は1stアルバム収録の名曲“DESTROY”を彷彿とさせるクールな出来栄えだぜ…って、彷彿もなにもリメイクだった。よくよく曲目を眺めてみれば、その他にも既発曲を現行メンバーでリ・レコーディングした楽曲がチラホラ。
何はともあれ、前作を気に入った人は勿論のこと、CODE RED入門盤としてもお薦めできる1枚。

火薬バカ一代 ★★★ (2018-02-08 23:28:26)


Fang of the Sun
前作から10年ぶりにリリースされたスラッシャー待望の2nd。銃撃戦さながらの激烈なスラッシュナンバーは勿論だが、ヨーロピアン調の哀愁に溢れたメロディを導入したパートもあったりと、弾力のあるへヴィグルーブが狂ったように暴れ倒すスラッシュサウンドは健在。この10年間の間にリリースされたスプリットCDからのリメイクや1stのリメイクもあったりと、純粋な新作ばかりではないが、この10年間の彼らのありようと、新メンバーを迎えたバンド体制としての挨拶代わりという意味合いもあるのでしょうが、とにかくクオリティの高い強烈な一枚へと仕上げています。
個人的なイメージとしては、もっと激烈なハードコアスタイルのスラッシュサウンドだと思っていたが、扇情的といっても差し支えないほど、男の哀愁を纏った叙情的なフレーズも随所に顔を出し、前作とは違った印象を強く感じましたね。
とは言いつつも、暫く1stの方はご無沙汰しているので、これを機に合わせて聴きなおそうかと思いました。激しいリフやスピード感に寄り掛かるだけではないワビサビに日本人らしいキメ細やかさを感じますが、へヴィなリズムと突破力に満ち溢れた楽曲が持つ普遍的魅力に、スラッシュメタルかくあるべしと言いたくなります。メロディを際立たせたパートも導入した事で、今まで以上に間口も広がり、奥行きを広げてきたアレンジセンスに目を見張りますね。

世界を取り巻くスラッシュメタルのリバイバルブーム。南米は勿論だが、スペインやイタリア、ドイツにギリシャ、他にも東欧圏でも散見出来るオールドスタイルのスラッシュメタル。その流れは確実に裾野を広げていると思います。その流れにわが国日本も乗るべく、次作はもう少し短いインターバルで出してほしいですね。それにしても強烈な一枚だなぁ。首筋が疼きっぱなしの39分でしたよ。

失恋船長 ★★★ (2018-01-08 16:47:00)


AUGUST 6.1945 / WOLVES OF WARFIELD
サイレンの音が鳴り響くSEに導かれヘヴィに突き進みます
原爆投下の惨劇を彼ら流に表現された一曲
そう思って聞くと違った印象も得られるのではないでしょうか

失恋船長 ★★★ (2013-01-29 15:09:41)


DESTROY / WOLVES OF WARFIELD
摩擦度の高いスラッシーなリフワークも冴えますね
ド派手な印象も与えるパワフル極まりないリズムプレイもカッコいいです
全てをなぎ倒すパワーが漲る高速ナンバー

失恋船長 ★★★ (2013-01-29 15:04:34)


BURIED IN THE BATTLEFIELD / WOLVES OF WARFIELD
ドカドカと豪快に突進を開始する突貫スラッシュナンバー
良く練られた構成は単純さで終わらせない木目細やかさを感じさせますね
スカッとさせられる一曲です

失恋船長 ★★★ (2013-01-29 15:01:29)


WOLVES OF WARFIELD

FAST KILLとスプリットCDもリリースしたことがある関東のスラッシュメタルバンドの1st
スピードと爆発力を軸に重量感あるスラッシュナンバーがこれでもかといわんばかりに畳み掛けてきます。乾いたリフが摩擦の大きい突貫型スラッシュサウンドとして終始貫かれている姿は圧巻、ドスの効いた歌声も堂に入っておりスピーディーな曲構成と相俟って独自のスタイルへと昇華しようとしています。アルバムジャケットや曲名が示すよう攻撃的なイメージも放たれるマシンガンリフと共に全てをなぎ倒してくれるでしょう。一点集中されるパワフルさにスラッシュメタルの中毒性と疲労感を覚えます。あとは聴き手の好みでしょう。普遍のスラッシュサウンドをお探しの方なら聞いて損はしませんよ。もはや主食としてこの手のジャンルを聴かなくなった僕でもグッと来るものがありますから。

失恋船長 ★★★ (2012-01-05 06:45:08)


DESTROY / WOLVES OF WARFIELD
ガリガリと刻まれるSLAYER~SODOM直系のGリフ、
豪快に打ち鳴らされるリズム、
ヒステリックに喚き立てるVoが怒涛の如く突進する
アグレッシブでキャッチーな高速スラッシュ・ソング。
溜めたエネルギーを解き放つようなサビが問答無用の
カッコ良さ。聴く度に頭振りながら一緒に叫びたくなりますね。
デストローイ!

火薬バカ一代 ★★★ (2010-07-30 23:58:38)


WOLVES OF WARFIELD

横浜出身のスラッシュ・メタル・トリオが'08年に発表し、雑誌等で高い評価を受けたというデビュー作。
バンド名やジャケット・アートワーク、戦争をテーマにした歌詞の数々がSODOMっぽさを漂わせているが、
実際、整合性よりも勢い重視の荒々しく好戦的なスラッシュ・サウンドは、『NUCLAER WINTER』『AGENT ORANGE』
の頃のSODOMと重なる部分多し。(Voはトム・エンジェルリッパーというよりもミレ・ペトロツァってな感じだけど)
何より、結成が90年代初頭のベテラン・バンドが演ってるとはとても思えぬ、若々しく刺々しい初期衝動に塗れた
楽曲の数々がカッコイイったら。特に、畳み掛けるように疾走するリズムの上に、ささくれ立ったGリフと、
攻撃的且つキャッチーな歌メロが乗っかった④は、どうしても似たり寄ったりの楽曲が多くなってしまう、
この手のタイプのスラッシュ・ソングの中ではかなり強いインパクトを受けた1曲。デストローイ。
戦場を思わせるSE①に導かれて、ドカドカと豪快に突進を開始する②に始まり、ライブ映えしそうなラスト・ナンバー
⑨に至るまで、全9曲収録でランニング・タイム30分強という、無駄なくタイトに絞り込まれた構成も○。
裏声シャウト型(FAST KILLと良く似たタイプ)のVoは好き嫌いが分かれるところなれど、80年代の
ヨーロピアン・スラッシュ・メタルが好きなお人なら、買って損はない(というか積極的に買うべき)1枚。

火薬バカ一代 ★★ (2010-07-30 23:40:00)