Sign In The Skyが再発された際のボートラとして復活したが、今月末に単体で複刻版が出るライブアルバム。日本盤は7曲入りですが、正直、曲数が少なく盛り上がりそうで終わる感じが何ともしがたい、もどかしさもあるのですが、それでもスイス国内で行われたライブだけに完全ホームな勢いの中でメロディアスなサウンドを奏でてくれます。 やはり、チャイナはこの繊細さが重要でしょう。マーク・ストレイスと作り上げたアルバムは少々野暮ったいからねぇ。 ソフトケイスされた、いかにもチャイナな④から⑤の流れなんて、やっぱり良いもんねぇ。⑤ではライブならではのベースソロタイムも挟みノリノリで大盛り上がりです。これぞチャイナでしょうよ。でも7曲は物足りないぞ。
Marc Storace & China名義でリリースされた幻のライブアルバム。こんなコラボがあったなんて最近まで知りませんでした。チャイナの曲を中心にはしていますが、DPやZEPのカヴァーも登場。サミー・ヘイガーや当然クロークスからもやっていますので、チャイナ色は薄めです。 もっとメロディアスで繊細なサウンドを基調としたライブかと思っていたらマークの豪快な歌声を生かした、活きのいいロックサウンドを展開。ライブならではのラフさも加わり、メジャー感と骨太なロックサウンドは上手く調和している。 個人的には1stや2ndが好きなために、少々、野暮ったさも感じるのだが、American Womanやってたからなぁ、こういう曲調が基本路線なんでしょうね。ある意味、チャイナとクロークスの合体というスイスロックオールスターなる印象もあるだけに、こういうお祭り感は大切でしょう。でも主役は完全にマークですけどね。 名曲In The Middle Of The Nightも熱さが加わりましたねぇ。 シンガーが違うとこうも分かるのか、チャイナというよりはマークのソロに近い熱さMAXのライブ盤です。違うバンドだねぇ。
ジャケットに書かれた「君炎」の漢字でお馴染み(どういう意味かは未だ不明のままですが)、GOTTHARD登場前はKROKUSと共にスイスを代表するHRバンドの一つだったCHINAが’88年にPHONOGRAM RECORDSから発表し、母国のアルバム・チャートでは最高第6位にランクインするヒットとなったデビュー作。ジャケットをオリジナルのシンプルなデザインからグループショットに差し替えてリリースされた国内盤の邦題は『ワン・ショット・トゥ・ザ・ハート』でした。 バンド名はこんなんですし、アルバム全体のイントロである序曲①でももろ中華風なメロディが奏でられていますが、曲名と曲調がKISS風な②以降にオリエンタルな要素はほぼゼロ。更に言うとそのサウンドはヨーロッパ的な暗さや重さとも無縁で、元気一杯に歌いまくるVoや、煌めくKeyといった快活なパフォーマンスに載せて繰り広げられるのは、寧ろアメリカに対する憧憬が強く迸る明るく健康的にハジけるポップ・メタルです。 高いヒット・ポテンシャルを秘めた③、爽快なHRチューン④、ハイトーンVoが映える⑦、哀愁の隠し味が効いた⑨、ゴキゲンにロックする⑩、フラッシーなGプレイに彩られた⑫等、フックを盛り込んだキャッチーなメロディや、思わず合唱を誘われるサビメロ作りの上手さは、流石「スイスのBON JOVI」と評されるだけのことはあるなぁと。特に日本のファンの間でも評判を呼んだという⑤は、欧州風味の湿り気とアメリカンなポップ・センスという、CHINAの個性サウンドが理想的な形で体現されたハードポップの名曲。 次作『SIGN OF THE SKY』(’90年)と甲乙つけ難い、CHINA入門盤にお薦めする1枚。
VoとBが変わっての2ndアルバム。3rdまで持ってますが、このVoさんが一番好きな声です。 アメリカでのレコーディングのせいか、抜け良くスッキリとしたメロディアスサウンドが聴けます(特にリズム隊の音に顕著)。 IN THE MIDDLE OF THE NIGHT、SIGN IN THE SKY、SECOND CHANCE、SO LONGあたりが特に愛聴曲ですね。 ただ曲がちょっと多いかな(次作はその点が更にエスカレートしていて残念)。 13曲通して聴くと後半でダレるので、自分は1・2・4・5・6・7・8・9・11・13と10曲に絞って聴いてます。