カナダ産メロディアスハード2010年作 ややプログレッシブロック寄りながらも、非常に聴き易い正統派なメロハー路線。1991年のデモ作品と、バンド名をSeven Yearsに改名した後の作品 を収録したコンピレーション作品だ。もはや入手困難で、海外で取り扱っているショップを見ても100ドルくらいが最安値だった。 かなりのポテンシャルを感じさせる内容のワリに、全く表舞台に出なかったのは、レーベルとの契約上の問題があったようだが、後にIN THE NAMEという バンド名で作品をリリースしている。唯一のフルレングスアルバムIn The Name(1995年作)は、これまた全くの無名のまま鳴かず飛ばずで消えてしまったが ボクはこの盤を心底惚れこんでおり、ゲットして25年経った今でも愛聴している。派手さの無い、どちらかというと地味な作品な上、ジャケやバンドロゴが微妙。 そういうことも含めて、他バンドの影に隠れてしまい、その素晴らしさがあまり知られることが無く、活動も終わってしまったのが非常に残念だ。 彼らのサウンドは、演奏のテクニックの裏付けがありながらも、決してトリッキーなリフや速弾きなどに偏らず、一部でプログレと言われながらも 派手に曲展開するような仰々しさがなく、聴き易い範囲で複雑な展開をする。濃厚になり過ぎない適度な哀愁を漂わせ、とても自然体で聴ける。 Kingsvane時代の楽曲の一部はIn The Nameの盤に収録されている。彼らのサウンドに興味があるなら、今でも簡単に入手できるIn The Nameをオススメするが 彼らのサウンドに感銘を受けルーツを辿るなら、Kingsbaneは必聴盤だ。ボクがゲットした頃はそこまで高騰してなかったが、まあ、100ドルは高いな。