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ELECTRIC PENTAGRAM (2020年)
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ELECTRIC PENTAGRAM
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解説 - ELECTRIC PENTAGRAM
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コメント・評価

Recent 50 Comments



1. 失恋船長 ★★★ (2020-03-18 19:51:23)

もはや日本よりも海外で認知度を高めつつある本格派のHM/HRバンドが勝負作と言われる3枚目のアルバムをタイトなスケジュールの中でリリースしてきた。アークエネミーやドラゴンフォースのサポート、大きなフェスティバスに参加など、彼女たちの八面六臂な活動に目を細めてしまうのだが、こちらとしては少々過密すぎるんじゃないのかと心配になる。

そんなタイトなスケジュールの合間を縫ってリリースされた今作ですが、従来の方向性を支持しつつも自分たちさを披露。デビュー時にあえてねじ込んできたオジサン達を歓喜させたクラシックメタルからの流用を避け、武者修行で磨きをかけたオリジナルティを前面に出し筋金入りのマニアを唸らせるような楽曲を並べてきた。
いい意味で女性らしいしなやかなメタルサウンド、その流麗なメロディワークと卓越した技術を同時に聴かせる手腕もバンドの看板として定着。そしてフロントに立つシンガーも日本人としての立ち位置で無理なくメタルを歌い上げている。既にライブでも証明済みの実力だけに、上手い下手を言及することに意味はないのだが、本当に上手いこと構成されたバンドだと感心しますね。あとは専任のキーボードを入れライブでも万全の態勢で挑んで欲しいですね。タイプの違うツインギターコンビのリードプレイなど、オジサンたちをニヤリとさせる聴かせ方でおもてなししてくれますのでね。

彼女たちの成功は、やはり露骨なJ-POPを放り込まなかったこと、日本で売れるのなら必要な要素だったがそこを排除したことで独自の世界を切り開いた。当然外国人が聴けば、日本的な要素が満載である。そのハイブリット感と出オチで終わらない実力があればこそ支持されたのでしょう。

彼女たちが戦う相手は偏見であろう。男性優位な社会における女性だけのバンド。そして洋楽至上主義という理解不能なメタルシーンの現状。現在の日本ではまだまだ厳しいだろうが、この音を引っ提げ海外のメタルシーンにLOVEBITESを刻んで欲しいものである。むしろその方が成功の近道でしょうね。




2. Tamasa ★★★ (2020-08-03 20:47:19)

ここまで来たらもう認めざるをえない、事前の期待を大きく超えた傑作アルバム。
まさか、あの1stを超えて来るとは思わなかった。彼女たちの曲には、メタル好きの琴線に触れる要素が全てある。よくぞこの時代に、ここまで純度の高いメタルに徹して来てくれたものだと思う。

ベースは80年代オールドスクールだが、理想的な形でアップデートされている。
曲のバリエーション、細部まで見事に行き届いたアレンジ、一回り大きくなった余裕と、音楽に対する遊び心、愛情も感じられる。しかも徹頭徹尾メタルメタルメタル。
ギターはよりスリリングに。また、ソロもきっちり作曲されているので飽きる事がない。理想的なヴォーカリストasamiは、前作で意識的に抑え気味だったハイトーンも全開で、ミドルとハイのバランスが良くなり、スタイルが完成した感がある。オリジナリティも感じられるようになってきた。

それにしてもLOVEBITESは本当に曲が良い。
作曲のベースにギターだけでなく(キーボードではなく)ピアノがあるということが本作ではより鮮明になってきたように思う。
捨て曲がない…ではなく、全曲キラーチューン。この感じは1stに近いが、全体的にレベルアップしながらバリエーションも豊かになった。②⑥⑨⑫は何度聴いても鳥肌が立つ。①はシングルのオーケストラVer.もなかなか良い。また、本作の曲は非常にライブ映えもする。コロナ渦の中、このアルバムのツアーをギリギリ作品として残すことが出来たのは幸いだった。ライブ作品『FIVE OF A KIND』も本作同様、超ド級の作品である。「SWAN SONG」1曲だけでも十二分に価値がある。


メタルの世界では「女」であるということ、「邦楽」であるということ。日本の音楽界では「メタル」であるということ。彼女たちはいくつものハンデを負って戦っている。
一般に言う成功への道は近くはないのかもしれないが、何とか踏ん張ってもらいたい。このバンドを素直に良いと言えない状況は不幸だし恥ずべきだとも思う。

このアルバムの出来は素晴らしい。
メタル史に残る1枚。




3. 豚千代 ★★★ (2021-03-29 00:33:19)

Tamasaさんは、「このアルバムの出来は素晴らしい。メタル史に残る1枚。」とおっしゃっているが、それは決して大げさではなく、むしろ控えめな表現と言っていい。
これだけのものをよく作ったものだ。楽曲の良さはもちろんだが、個々のメンバーの技量、特にasamiのボーカルは圧倒的だ。
この圧倒的な音楽は、メンバーの誰が抜けても成り立たない。通常のバンドのようにメンバーチェンジを繰り返すことなく、この最強メンバーで長く活動してもらいたいものだ。


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