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AGAINST THE ODDS (2018年)
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AGAINST THE ODDS
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解説 - AGAINST THE ODDS
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1. 火薬バカ一代 ★★ (2019-03-26 01:06:33)

過去3作がいずれもスラッシュ・メタル愛好家の間で好評を博し、確固たる支持基盤を築き上げてきたスペイン出身の5人組スラッシャー、’18年発表の4thアルバム。
勿体ぶった前置きなんぞいらねぇ!とばかりに、いきなりアクセル全開で走り出すOPナンバー①、間髪入れずにブッ込む②、ツインGの暴れっぷりが痛快な③というスピード・ナンバーが小気味良く叩きつけられる冒頭の流れは、本作が高純度なスラッシュ・メタル・アルバムであることの証左。一方で、重厚な④や、ドラマティックに盛り上げる⑨のようなタイプの楽曲も収録する等、これまでに比べ炸裂感を意識的に抑制した感じのサウンドからは、CRISIX作品で初めて「試行錯誤」の形跡がうっすらと顔を覗かせてもいるという。
とはいえ、だからダメなんてことはまるでなく。テンション高くわめき倒すVo、キレ味鋭いリフを間断なく打ち出す2本のG、ハキハキと突っ走るリズム、そしてテンポ良く嚙まされたギャング・コーラスを武器に畳み込んでくる収録楽曲一つ一つは、十二分なカッコ良さを担保しています。特に恒例の映画ネタ――今回は『エイリアン』を題材に取り上げて緊迫感を孕み突進する⑤と、“FREEZA THE TYRANT”に続く『ドラゴンボール』シリーズ第2弾、TVアニメの劇伴も用いてタイトル通り今度はベジータについて歌っている⑥(好戦的なだけでなくほんのり哀愁も漂わす辺り、しっかりキャラを掴んでいるなと)なんて、まさにCRISIX印の名曲ですよ。
スラッシャーの期待にきっちり応える力作であると同時に、次作辺りでぼちぼち冒険して来るかも?とそこはかとなく予感させられる1枚でもありました。



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