SAXONのオリジナルメンバーだったグラハム・オリバーとスティーブ・ドーソンがSAXON名義でLIVEを行うなど、ポール・ディアノみたいな姑息な感じが漂い、どこか判然としないもどかしさが真摯に向き合う気持ちを削ぎ手が伸びなかったのですが、聴いてみたら意外とSAXONしていないオリジナルティを感じ歌詞などはバイカー向けなんでしょうが2000年以降の正統派HM/HRサウンドが聴け驚いたものです。過去の栄光に頼らないと言ってもビフいないからね。そうもいかないでしょうがガッツ溢れるパワフルさとSAXON由来のノリも感じられ重量感のある今作を興味深く楽しみました。バンド名にSAXONをゴリ押ししてくるとギターリフでグイグイと引っ張っていく曲や哀愁と疾走感を期待しますが、そこを控えめだがタイトでヘヴィな今風の音で纏め上げ古臭さを感じさせず往年の空気を纏っているのはベテランならではの老獪なテクニックを駆使した曲作りの賜物でしょう、派手なソロも炸裂するHell in Helsinkiなんかはパワーメタル路線のSAXONにも通ずる魅力もあり、彼らもSAXONの歴史を語る上では外せないメンバーなんだと認識させられますね。どこかバッタもん感は拭えないでしょうし、比較もあるでしょうが、SAXONの名前に偏り過ぎないオリジナリティが溢れており普通に楽しめますよ。