ホントに若いですわ~。このアルバムを初めて聞いたときは高2で、猫も杓子もHR/HMでジャパメタ全盛期の中でもこれはぶっ飛びました~。「違~う!」「これだ!!」って感じでしたね。こんなの聞いた事なかったですもん。いきなりVにはまっちゃいました。「TOO LATE TO TURN BACK」はあんなにカッコよくていい曲なのにVoのキーが高すぎて声が出ないので嫌いでした。「MASK OF FRESH」はエンディングで随分やりました~。
Vとしてのデビューアルバムにして、トップクラスの楽曲を揃えた名盤です。 「BREAK DOWN」による幕開けから「TOO LATE TO TURN BACK」「MASK OF FLESH」へと雪崩れ込む展開でもう完全に惚れてしまいますね。 後年の姿と比べるとかなりストレートなハードロックで、 ラウドネス辺りとは全く違うアプローチですけれど、意外にヘヴィでもあります。
BOW WOW改めVOW WOWが'84年に発表したデビュー作。 曲作りにおいてイニシアチブを握るの山本恭司(G)で、バンドの屋台骨をソリッドに支えるのは佐野賢二(B)と新見俊宏(Ds)のリズム隊、ついでに一部楽曲は日本語詞で歌われている等、音楽的な方向性自体はBOW WOW時代(名盤『ASIAN VOLCANO』辺り)とほぼ同一なのに、にも関わらずサウンドのスケール感が以前より一回りも二回りも大きく感じられるのは、新メンバーの人見元基(Vo)と厚見玲衣(Key)の存在がモノを言っているからに他ならない。(・・・多分) 殊にBOW WOWとVOW WOWの差別化という点において、プログレ・ハード・バンドMOONDANCER出身という、厚見の壮麗にしてドラマティックなKeyプレイが果たした貢献は大きく、その加入効果は名曲揃いの頭3曲から早くも覿面に表れている。 そして勿論、本作(というかこのバンド自体)を語る上で欠かす事の出来ない、人見元基のパワーと表現力兼備の日本人離れした歌声も強力だ。特に、彼のVoと山本のGが猛烈に咽び泣く“SLEEPING IN A DREAMHOUSE”は、これ以降完璧に脱臭されていく歌謡曲の残り香も感じられる劇的なバラードの逸品で、この名曲をクライマックスに据え、OPナンバー“BREAK DOWN”からラス曲“BEAT OF METAL EMOTION”まで捨て曲一切なしの本作こそ、個人的にはVOW WOWのカタログの中でも最も愛して止まない1枚だったり。