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1. 失恋船長 ★★★ (2017-11-14 16:23:05)

ハードサウンド転向後1990年にリリースした第二弾アルバム。前作の流れを踏襲しつつも、より進化したスタイルを披露。挑発的なジャケット同様、攻めてはいますが、まだまだハードな歌モノロックとしては弱く、J-POP臭も当然キツメですが、前作にあった、やらせれている感のタドタドしさというか、窮屈な感じが薄まったので作品に統一感が出てきたのが最大の聴きどころでしょう。
主役たる斉藤さおりさんの歌の上手さに磨きがかかり、より逞しい印象を残しているも上々です。
日本語で歌うが故に、ストレートに耳に飛び込んでくるカッコ悪さが個人的には最大の肝で、とくに西田昌史作曲の④タイトルがカタカナで「サソリスト」…カッコ悪いわぁ。曲は良く出来た歌モノハードポップナンバーなだけに余計に残念ですね。
バックを支えるメンバーはセッションワークで鳴らしたプロ中のプロ集団ですからね。少々タイトなレコーディングスケジュールなんだろうなぁとは思いますが、ギターの鎌田ジョージは職人肌のプロですね。ドラムを叩く青山純の名前も懐かしいです。
アイドル風味がのこった前作と、次のアルバムを時系列で聴けば、彼女がどのような遍歴を行ったのかが如実に分かり興味深いものとなりました。丁度間をとった作風ですね。
男に媚を売らない歌というのは実に頼もしく聞こえます。売るんだったら舌ったらずで、媚を売りまくった可愛い歌い方があるのだからさ。そこが一番ロックしている部分でしょう。



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