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Scriptures

UK産オールドスクールデスメタル2020年作
90年代初頭のNuclear Blastのロークオリティ録音が放つポンコツB級デスメタルは、当時の一線級デスメタルとは到底肩を並べられるシロモノではない代わりに
その特有のローファイ感と底辺のデスメタルが持つ世界観が絶妙にマッチして唯一無二の独創性を放っていた。未だにBenedictionはゲットし続けているが
やはり初期3作品のインパクトには到底敵わない。流石に30年も経つと、録音状態も演奏技術も相当高くなり、未完成だからこそある不安定で無骨な味わいは損なわれた。
化石のようなB級デス路線を逸して、ラウドロック的な新境地が見え隠れした時期があり、その古典的魅力が危ぶまれたこともあるが、再びあるべき形に回帰した。
少なくとも、この12年ぶりの突然の新作は、昔ながらのバンドロゴと、ローブを纏った人物、十字架を持った人物や獣、骸骨、稲妻、背景の朽ちた建造物など
オールドスクールデスの鑑とも言えるレトロ感がふんだんに詰まったジャケが非常に美しい。長いブランクを挟み、この路線で新作を出してくれたことが嬉しい。
もはやこのバンドに過去のローファイ感やポンコツ感といったノスタルジーに浸れる作風を求めるのはナンセンス。不器用なB級デスメタル路線であればボクとしてはOKだ。
そういう視点で評価すると、この作品は100点満点だ。B級路線を脱出しようとする新境地を模索するようなサウンドであれば、このバンドは全く面白くない。
超絶なハイテクではない、適度なズトボコビートが突っ走る感じ、いかにもB級デスっぽい凄みを効かせるヴォーカル、トリッキーになり過ぎないギターワークなど
B級デスメタルが備えるべきクラシックスタイルのど真ん中の音楽性を堅持しているところが素晴らしい。こういうデスメタルは今の時代、なかなかお目にかかれない。
劇的に展開するようなことはなく、一本調子に同一コードで突っ走る感じが、このバンド特有の個性で、相変わらず展開下手スキルが発動しているなぁと嬉しくなる。
デスメタル黎明期を支えたB級路線のサウンドが、時間をかけて熟成され円熟した感のある作品。古学校死サウンドの教科書と言っても過言ではナイ。
デスメタルが多種多様に変化したからこそ、こういう頑固なクラシックデスメタルの存在感が際立つ。こういうアツい古学校死愛の濃いサウンドはひたすら追いかけたいね。

kamiko! ★★★ (2020-12-31 00:17:13)


Organised Chaos

UK産オールドスクールデスメタル2001年作
前作のGrind Bastardより先にこっちをゲットしているが、音楽性に大きく変わりはなく、ラウドロックとデスメタルのクロスオーバー的なサウンドだ。
ジャケとバンドロゴが再びB級デスメタル路線になっているところは好感触だ。また、ジャケの世界観が全く理解できないところがイイ。
相変わらず展開下手スキルと一本調子ヴォーカルは持続しているが、徐々に改善されている。またドラムのリフが妙にカッコよく感じる好盤だ。

kamiko! ★★★ (2020-05-12 22:25:26)


Grind Bastard

UK産オールドスクールデスメタル1998年作
この作品発表当時は、まさか新作が発表されているとは思わず、次作のOrganised Chaosをゲットした後に気付き、ゲットしている。
この作品で重要なのは、B級オーラの源と言っても過言ではないバンドロゴが、ゴシック体になっていることだ。
前作で薄々感じていた脱B級デスメタル志向は、このバンドロゴの変化に表れている。明らかにジャケの質感が昔のB級デス路線ではない。
しかし、ジャケにある電脳偽物スパイダーマンのような謎キャラが非常に愛らしく、脱B級は必ずしも成功はしていない、と安堵している。
音楽性の方は、(これも前作に薄々感じられたが)ラウドロック的なカッコいいリフ重視の路線に旧来のデスメタルスタイルがミックスした感じだ。
ただ、前作ほど露骨ではなく、若干デスメタル寄りに戻ってきているのは嬉しい。
相変わらず展開下手スキルと一本調子ヴォーカルスキルが発動しており、B級愛を感じさせる、安心の1枚だ。
ただ、この盤はそういうスキル発動はあるが、純粋に硬派な音質とリフ構成がカッコよく、ワリとオススメ作品だ。

kamiko! ★★★ (2020-05-12 22:07:29)


The Dreams You Dread

UK産オールドスクールデスメタル1995年作
90年代デスメタル全盛時代にはBenedictionはB級路線まっしぐらで、ボクは初期3作品に愛を感じている。
表舞台で活躍するデスメタルバンド勢に比べると、録音状態・楽曲・演奏テクニックの面で差があり、格下感は否めなかった。
しかし、B級デスメタル特有の地味ながらもどこか捨て置けない魅力というモノを持っていた。
このバンドは同時期のBolt Throwerと同様に、展開下手というスキルを持っており、そこに愛情を感じないと愛聴することはできない。
初期作品は、ローファイな録音と展開下手な音楽性に加え、一本調子でコモリ気味のヴォーカルスタイルを兼ね備えたB級デスメタルの鑑だった。
この作品は過去作に比べ、録音状態が向上、ギターはかなり音質が向上し、しかも今までのスタイルからカッコいいリフ重視な路線に鞍替えしている。
そういう意味では、Bolt throwerと同じ道を歩んでいる。Bolt Throwerが5thで変貌したのと同様にギターが進化し芯の太いパンチ力のある音になった。
また、ヴォーカルがお風呂から上がったのか、クリアなデスヴォイスになっているのだ。総合的に見て音楽性自体は大きく向上している。
ジャケの雰囲気がガラリと変わったので予想はしていたが、音楽性向上により、愛情を注ぎたくなるB級路線からの脱却という若干寂しい作品だった。
とはいえ、展開下手というスキルと、一本調子なヴォーカルスタイルは堅持しており、B級愛を捨てきれず、後の2作品も追いかけてゲットしている。

kamiko! ★★ (2020-05-12 21:42:12)