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Re://Landed (2000年)
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1. 失恋船長 ★★★ (2024-08-15 07:35:59)

バンドの名義で揉めた経緯がワイドショー的で、どうにも素直になれないバンドなのだが、雑誌大パクリ自称サクソンファンでもない限り、このバンドのスタートはSon of a Bitchであり、オリジナルのラインナップはグラハム・オリバーとスティーブ・ドーソンの二人だというのはファンの間では有名な話。その辺を詳細に語るメディアがあるのかワタクシは知る由もないのだが、一応は二人が最初期のメンバーだ。だから俺達がSAXONだというのは少々やり過ぎだと感じるのは否めない、そして何故かビフ・バイフォード=SAXONという偏った思想があるらしく、その誤った感覚がこのバンドを非難の対象に導いているのは残念である。オリジナルの二人は尊重されるべきだが、どうしてSAXONとなりバンドのイニシアチブは誰が握っていたのか気になる。
もし樋口宗孝がラウドネスを脱退して二井原実先輩とSLYを結成した。そして高崎晃率いるラウドネスは仏陀メタルになり様相が変わりすぎた。樋口のSLYの方がメタルらしいが、確実にラウドネスと名乗る事は許されなかったろう。彼がラウドネスのリーダーだとしてもバンドの顔は高崎晃だからだ。そういう意味でSAXONはビフ・バイフォードの物と考えるのが妥当だろう。

では、このバンドが本家に劣るのか?それはこのライブを聴けばハッキリと理解できる。ソングライターであり、バンドを牽引していた二人が存在するサクソン。モダンさとは無縁の古典ロックスタイルは、アメリカで右往左往する彼らの苦悩時代よりも、ストレートに初期のアレンジを貫いており好感しかない。
確かにバンド名とロゴからくるプライドと確執。円満ではない別れ、そういう複雑さはあるのだが、本家に負けない熱の籠もったパフォーマンス。なによりバンドの代表曲が中心となる選曲だけに文句は出ない。もっというと当時の両バンドを比較しても、こちらの方がオリジナルに忠実というか、あのグルーブ感、もっと言えばSAXONらしいタイム感があり、2000年に突入してビルドアップされた本家の方が味付けがモダンになっている。
そこが今作の評価を分ける最大のポイントだろう。

⑤はSon of a Bitchの曲、あとはクラシックSAXONである。声を歪ませ力強く歌い込むジョン・ワード。ビフと同じで音域は狭いがライブでも力負けしないパワフルな歌声を披露。リリース当時に流れていたネガティブな思想を払拭するパフォーマンスを披露している。
なによりリードギターがやはりグラハム・オリバーだというのが、ホンモノの音を感じさせてくれる。あのソロはグラハムだったよな、そういう当たり前の事が繰り出されているので違和感はない。

個人的には、本家も2000年代の変遷した時代がありチューニングもドロップされたりとヘヴィになりすぎた時代があった。だからこそ、今作の方がよりオリジナルに近く音を出しているとさえ思える。

まぁ当時はネガティブなイメージの方が強かったんですが、デジタル加工されたSAXONよりも温かみがあり懐かしさという点では、このライブ盤は大いに評価出来るだろう。ビフの持つ淡泊さ。それはある意味、欠点でもあった。
それだけに入魂のヴォーカルパフォーマンスは比較され非難されるものではない。

そういう柔軟な耳をいくつになっても持ちたいですね。バンドを去ったスティーブ・ドーソンはコロナ渦の影響を受けミュージシャン稼業から引退。そしてグラハムは、パーキンソン病を患い引退を決意。
なんとも悲しい最後である。バンドとして認めて貰えなかったのは名義に拘り続けた経緯と規模。大塚家具問題を思い出すのだが、ビフは身売りしてでも看板を守った。
こちらは尻すぼみ感がハンパないのだが、音だけ比較すればけして劣ってはいない。残念だ。ボタンの掛け違い。それが起こした悲劇。ヒッソリとシーンから去った創業者の二人。彼らに相応しい花道があったと思う。
今作を聴くと強くそう思いますね。



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