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Kult des Hasses (Usher-to-the-ETHER)


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Kult des Hasses

2014年発表の8th。

実は結成されたのが80年代末の大ベテランであったり、中心人物のVincent Crowley氏がかつてアントン・ラヴェイの悪魔教会に所属していたガチな人だったり、色々とハクの付いたバンドですが…それを物語るかのように、確信に満ちたエネルギーのある作品。リフとリズムの応酬や、サタニックな雰囲気の演出で押すのではなく、あくまで起承転結のある展開で聴かせる感じで、デス/ブラックの攻撃性でビルドアップされたヘヴィメタルという印象。

サタニズムの表現方法が、ブラックメタルよりも伝統的なヘヴィメタルのそれに基づいているという感じで、そこがブラックメタル黎明期以前より活動するベテランらしさを感じますね。ただしドスの利いたがなり声のヴォーカル、どす黒いエネルギーを内に秘めたような歪みのあるプロダクション、それだけでサタニックさを感じさせる邪悪なメロディ使いなど、直接的な攻撃性でも若いバンドに劣らない力があるように思います。

ただ、キャリアを感じさせるクオリティの高さがある作品ですが、個人的に好みかどうかはちょっと微妙かも。ブラックとしてはヘヴィメタル然としすぎているような気もするんですよね。聴き手によってはだからこそ良い作品なんだと思いますが。

Usher-to-the-ETHER ★★ (2015-08-24 14:21:01)