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Slaughtersun (Crown of the Triarchy)

スウェーデンのメロディックブラック/デスの2nd。
近年Dan Swanö氏のリマスターで、Century Mediaより再発。

メロディックなスウェディッシュブラックと言えばDissectionであるが、毛色は違えど遜色無い名盤だと思う。
それ程ブラックらしい寒々しさや邪悪さがある訳ではないが、強烈な陽光に照らされた海洋に覆われた世界の開闢の蠢きに直面する様な、荘厳さすら醸すメロディが超一級である。
加えて、単調にトレモロや刻み等一辺倒に終わらず、リフレインの長さと使い分けも的確で、
インストの③を除くと平均10分近くある長尺性も苦にさせず、寧ろメロディを損ねずに陶酔感や退廃を演出している。

この辺の絶妙さといい、急に雪崩込む様なフィルによる切り返しを多用するドラムといい、Weakling辺りに通ずる所があるが、
彼らの様なバンドに影響を与えているのかもしれない。
そういう訳で、長尺なブラックやアトモスフェリックなブラックが好きな人はより気に入りそうなアルバムではあるが、メロディの素晴らしさだけでも味わう価値はあると思うので、純粋なメロブラ好きにも少なからず気に入る所があるであろう。

気に入り度…95/100

おすすめ…The Knell And The World

netal ★★★ (2015-07-14 20:28:25)