この曲はほぼ原曲に忠実にカバーしていると思うけど、Voのリズムの取り方が原曲と全然違っていてリズム感の良さを感じさせる。この曲は「SHALLOW BE MY GRAVE」という副題のついたリミックス版もあり、そちらでは「speak」のところで高音デス声のコーラスが入ったり、「HALLOWED BE THY NAME」の前の「WOW~」の部分が更に掠れ声になっていたりして聞き比べると面白い。
これを評価するとしたら星ひとつの佳曲だろう。 最初にことわっておくが佳作なのだから星ひとつでも決して悪い評価じゃない。 元々メイデンの中でもホラー色の強い楽曲をホラーメタルバンドがカバーしたという、 無難すぎるというかなんとも面白みのないチョイスではあるが、原曲が超名曲だけに アレンジによる多少の雑味が混じっても流石の完成度である。CoF自体も名作と呼ばれる 2nd~3rd辺りを聞けば分かるとおりIRON MAIDENの影響を色濃く受けている。音楽スタイルに IRON MAIDENの成分が多く含まれているので、そのバンドが本家本元のIRON MAIDENをカバーした ところで余計に個性が希薄になり、より一層バンド独自の持ち味が感じられなくなっている。 そういった意味ではIRON MAIDENをカバーするにあたり、この曲を選んだのは失敗なのかもしれない。 これなら"The Number of The Beast"や"Can I Play With Maddness"辺りの曲を選んだ方が差異が際立って バンドの色を出しやすかったと思う。同じIRON MAIDENのカバーならSADISTの"Wrathchild"なんかの方が バンド"ならでは"のアレンジが効いてレベルが高い。無難さを狙いすぎて突飛さに欠けているが、 それでもそこそこ楽しめた。結論としては「さすがIRON MAIDEN、まいりました」といった心境。 最後に、しかしながらバンド随一の人気曲がカバーソングというのはいかがなものだろう。 ファン自身がバンドのオリジナリティーを否定している気がしてならないが・・・。