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ENDE DER TRAUMEREI
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解説 - ENDE DER TRAUMEREI
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2009-07-20 11:06:00)

2008年発表の1st。

ゴシックメタルの中でも歌メロにかなり重きを置いた、「歌謡ゴシック/メルヘン」とでも呼べそうな路線の作風ですが、このバンドは「ゴシック」の解釈が極めて日本人的なことが特徴だと思います。ゴシック特有の耽美さ、頽廃性が日本の(アニメ/ゲーム/漫画などの)モダン文化を通過することでデフォルメされ、大分受け入れやすく分かりやすくなっている感じで、ゴシックメタラー以外の音楽ファンにも充分受け入れられそう。アートワークや歌詞などはフェミニンな雰囲気ですが、それがゴス的な繊細さを軟弱さではなく、上品さや高貴さとして出力している感じがするのも個人的にかなりツボなポイント。

ヴォーカルは媚びる事も力みすぎる事もなく、聴きやすいながらもエモーショナルかつ上品な歌い方でかなり上手いと思う(個人的にしゃくり上げすぎる女性Voは苦手なので、彼女のような情感の込め方は凄く好き)し、サウンドも自主制作の、しかも1枚目とは思えないほど本格的に整っていて、音のクオリティは非常に高い。何よりどの曲も全力投球な、初期衝動が強く感じられるのが素晴らしい。…結構ゴス系のバンドって、ベテランでも似たような曲が並んでる事が多いんですが、そこに全く陥ってないのが良いですね。タイトル曲のような明確なキラーチューンもありますし。

そういう訳で、「歌謡ゴシック/メルヘン」としてはほぼ満点な作品。但し、リフが少し弱目(というか、そもそもリフ主導の音楽ではないと思う)だったり、リズムなど打ち込みを多用していたりなど、純粋にメタルとしてはもう少し別な評価になるかもしれません。まあ、ゴシックってメタル方向以外に逸脱しやすいジャンルですし、ポップな方向を向いたゴシックが受け入れられるなら是非聴いてみてください。



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