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PRAETORIANS (2008年)
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PRAETORIANS
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解説 - PRAETORIANS
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1. Usher-to-the-ETHER ★★★ (2009-01-24 11:18:00)

2008年発表の5th。

このバンド、関連・参加ミュージシャンが凄いですよね。
籍をギリシャに置くバンドで、一時SEPTIC FLESHやNOCTERNITYのメンバーが関わっていた上に、CODEやDHG、VED BUENS ENDE、MANESと個性的なバンドを渡り歩くノルウェーブラック界の個性派Victonikがヴォーカルを努め、更にMZ.412やVARGR、ソロ名義等でノイズ/ダークアンビエント/ハーシュブラックなど前衛的な音楽を制作するNordvargr氏もメンバー。
でも音楽性はこの面子からは想像出来ないくらいメタルとして真っ当で、クオリティも高いブラック。

路線は、邪悪さや寒々しさよりも、不穏さを感じさせるリフが特徴のウォーブラックで、ガンベルトで武装したメンバーの様相から想像できそうな音。オープニングに続く二曲目がGEHENNAの「WW」を思わせる、モノクロな戦場の暗さを感じさせるものだったのでこのバンドもその系統かと思いましたが…聴き進むうちに北欧メロブラ風のメロウなトレモロリフもかなりの頻度で登場し、普通のメロブラよりもよっぽどメロディックな作風に。
後半の一部では軍歌っぽいようなメロ使いも。音質は非常にクリアで、ドラムが少し軽めですが、この音が戦場を飛び交う銃弾のようで雰囲気出てると思います。

そしてその中でも存在感を放つのがVictonikのヴォーカル。AttilaともAriochとも違うタイプの呻き声で、今にも咳き込みそうな発声の仕方なのに安定しててかなり独特かつ奇妙。グロウルも妙な生々しさがあっていい感じに気持ち悪いです(笑)。
Kaiadasのバッキングヴォーカルも、Victonikの影となって咆えたり、一緒にアジったりで彼のパフォーマンスを好サポート。

しっかり聴かせる展開もあるし、テクニカルな面もあるしでエクストリームメタルとして十分な完成度なんですが、このバンドは疾走部分にプリミティブに通じるミニマルな陶酔感を狙っていると思われるパートもあるし、ヴォーカルは不気味な呻き声だしでブラック特有の価値観も同時に追求しているのが良いですね。ブラックを聴かない人からすると、KOKの近作やMAYHEMの3rdと比べて少しニッチさを感じるかもしれませんが、私はそこが好きです。

個人的にはかなりの掘り出し物。メンバー見て買ってしまったけど大正解でした。



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