リーダートラックのBlack Empireの出来が素晴らしいです。Crazy Doctorから逃げ出せ的な世界なんだけど、柴田直人が感覚的に持っているダサ消しフィルターが利きまくっててIn This Black Empireなんだよな(笑) シングルのHeat of the Nightは、すごーくどっかで聞いたことあるといわれてしまう曲だろうが、ブリッジのコーラス部分のカッコ良さはグッとくるねー。 On SlaughtタイプのGo Insaneもいい。ストリングスキッピングっていうのかな?清水は相変わらず上手い。俺の場合、全くこういうの弾けなくてすごく羨ましい。 ラストのPerfect Crawlerは素晴らしいメロディを持つ珠玉の楽曲だが、頭のリズムの使い方など器楽的にも魅力。 全体的に奥深く存在感のあるアルバムで、商品レベルが高くて買い得感が強いとまたもや思った。
19. ベガーズ ★★ (2009-02-01 20:55:00)
GRIEVE OF HEARTを彷彿とさせる哀メロが炸裂する①からこれぞANTHEM!と唸らせてくれる。アルバム全体の感触はSEVEN HILLSに近いかもしれない。 個人的には前作こそがANTHEMの到達地点であり最高傑作と思っているだけに本作の軽さが多少気になるが、これならファン層を広げることができるかもしれない。決して売れ線を狙ってほしいとは思わないが、メジャー契約を簡単に切られるこのような厳しい時代だからこそ何とか生き延びてほしい!
さすが重鎮です。いつも期待はしていません。なぜなら素晴らしい内容であることは間違いないといつも思っているからです。ガッカリしたこともないし。 アルバム中ではやっぱりBlack Empireが一番好き。英三のボーカルじゃないとだめだな。リフとサビが頭から離れず、いつの間にかIn This Black Empire・・・と口ずさんでいます。
レコーディング終盤、出来上がってきたサウンドに不満が生じたため、クリス・タンガリーディスにミックス作業のやり直しを依頼するというゴタゴタが発生したものの、その甲斐あってか、硬質でタイトなリズムの「鳴り」の良さにかけては過去最高レベルを獲得した、'08年発表の12thアルバム。 時にKeyを交えて、屈強さよりもメロディ重視の姿勢が貫かれた作風は前作『IMMORTAL BIND』と同様だが、所謂「昭和歌謡メタル」的な臭みを伴ったメロディが聴かれる場面は徐々に減少傾向にあり、特にそれは坂本英三(Vo)の歌メロに顕著に表れている。 例えばアルバム表題曲“BLACK EMPIRE”はヴァース部分こそ森川時代を彷彿とさせるANTHEM節なのだが、サビメロに関しては、より洗練されたスマート且つキャッチーな歌い回しでまとめられていて、従来の思わずコブシが回る歌唱は影を潜めている。 尤も、涙なしには聴けない叙情HRナンバー“WALK THROUGH THE NIGHT”や、へヴィに刻まれるリフ&リズムとその上を舞う哀メロのコントラストが絶妙な“EMPTINESS WORLD”辺りを聴けば分かる通りクサメロが皆無なんて事はなく、何より前述の“BLACK~”や、リズム隊が主役を張る“HEAT OF THE EMOTION”“GO INSANE”といった楽曲に代表される、唯一無二のANTHEM流HMサウンドのフォーミュラはきっちりと固守しながら、マンネリに陥ることなく、似て非なる名曲を次々に生み出すこのバンドの曲作りセンスには毎度感心させられっ放しですよ。名盤?勿論ですとも。