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GRAND FINALE (2007年)
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GRAND FINALE
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解説 - GRAND FINALE
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1. Usher-to-the-ETHER ★★ (2007-12-12 14:29:00)

2007年末発表のストリングスアルバム。アップテンポの曲を中心に選曲。
「超絶シンフォニック・アリプロ」と銘打たれてリリースされたこの作品、シングルベスト
収録のストリングスアレンジ版「亡國~」が凄まじかった事からも、期待が高まりますが…。
まず1曲目の「月蝕グランギニョル」の、魔王の棲む城に招待されたかのような濃厚な雰囲気の
イントロに胸が高鳴りますが…歌が入ると、案外ヴォリュームが小さくて迫力に欠けます。
しかも、バラードでも歌がよく聞こえる位の音量で聴くとストリングスがうるさく感じて
しまい、ミックスはいまいち。クラシックを参考にしたミックスなのかもしれませんが…
これだけ歌謡的な作風には合わないと思います。迫力の無さが魔性を殺いでしまっている印象。
しかも、歌唱自体も原曲と比べてちょっと疲れ気味な感じが…オリジナルアルバムの制作や
それに伴うツアーで疲れてるのではないでしょうか…失礼ながら、コンディションの悪さを
歌唱力の高さや表現力でカヴァーしているような、苦しさを感じてしまいました。
アレンジは…アップテンポの曲が中心ながら、「亡國~」のストリングスアレンジと比べると、
どの曲も大人しめな感じ。正直「亡國~」ほど揺さぶられるアレンジは無かったかも…。
もちろんALI PROJECTのシングル曲が中心なだけあって、メロディは絶品ですし、「愛と誠」
辺りの曲は原曲よりも好きだし、決して楽しめないアルバムではなかったんですが…。
アップテンポ中心の選曲や「超絶シンフォ」というコピーから「亡國~」並の劇的さが
堪能出来る曲が幾つも含まれている作品を当然に期待してたので、かなり物足りない。
8月下旬にアルバムが出て、それから3ヶ月ちょっとでツアーとストリングスアルバムの
制作とかスケジュールに無理があったのではないでしょうか。ツアーでは今作収録の
アレンジでの演奏があったと聞きますし、ツアーの熱気を封じ込めるといった意図や、
今年の活動の締めとして今作を発売する意図もあったと思われますが、発売が遅れても
いいのでもっと濃厚なものが聴きたかったです。
…なんか、否定的なことばかり書いてしまいましたが…。
正直「このCDを絶対に買え!」と強くは言えないかも。テンション的には「このCDを買えば?」
くらい(苦笑)。こんなレビューを書いて信者失格でしょうか。この後に続くのが
このレビューの否定的な部分を完全否定するくらいの絶賛レビューである事を祈ります。




2. k.s.m.2 ★★ (2008-01-06 19:33:00)

全然絶賛ではありませんが。信者以外のレビューです。
『Romance』まで揃えた目で見ると、今回は「まぁいつものアリプロ・ストリングス」。
オリジナル曲は「Nocturnal」だけか?「恋せよ乙女」「オフェリア遺文」は中々良い。
しかし「人生美味礼賛」よりも「跪いて~」にした方が面白いだろうと思うのは偏見
だろうか?
アレンジとしては着実に腕を上げてきているようには思う。全体に柔らかめの歌い方も
雰囲気に合ってはいる。
ただ、打楽器(若しくはそれに替わるリズム音)に頼って激しさを演出しているユニット
であることを自ら暴露してしまったような印象は拭えない。また、個人的に改善要求事項
である「曲末の処理」(いつもぶった切ったような終わり方なので)も、特に直った訳では
ないようだ。
結局は、今までのストリングス・アレンジ作が好きなリスナーにはお勧め、信者がとりあえず
コレクションに加えるだけの質はある、新たなリスナーに勧めるのはクラシック系の楽器
の音が好きだが声がないと寂しいタイプに限定、といったところか。
蛇足だが、この帯とタイトルで新作を出して、これでユニットが解散しなかったら激しく
興が冷めるなぁ。



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