名盤『TEMPLE OF SHADOWS』は音がぎっしり詰まったという印象であるのに対し、本作は幾分シンプルになった印象です。私は前作が大好きですが、前作が苦手でも本作を気に入る方がみえるのでは。 自分の感想としても、さすがANGRAといった出来栄えで、バラエティー豊かな楽曲で彼らの引き出しの深さを改めて感じました。 それと、エドゥ・ファラスキのVoの表現力にさらに磨きがかかり、見事です。
相変わらず一級品の演奏力をきかせてくれる、が、アングラが最強のテクニックを誇るバンドであることは周知のことなのであえてそのことは抜きにして考えると、正直微妙なアルバム。これだ!っていうキラーチューンがない。②なんかはめちゃくちゃかっこいいしさすがアングラ!っていうクオリティだけど、前作や前々作の②曲目に比べてサビメロが弱い。 今作はいろんなことに挑戦しているのはわかる。前作でもいろいろ新しいことをやっていたけど、従来のファンが求めるキラーチューンがしっかりあった。2曲も。Spred Your FireとTemple Of Hateだ。だからだれもがあのアルバムを受け入れた。しかし今回あのタイプの疾走曲を求めると…前作ほどの衝撃はえられないかもしれない。 しかしもちろんいいアルバムであることは間違いないし、②なんかはだれもが気に入る疾走チューンだろう。もう少し聞き込まないとこのアルバムの本当の良さはわからんのかな。
エドゥ加入アングラ第3弾!! 15周年オメ~^^ 今回の作品はここ数作と比べると割りとまったりとした感じ。 “Rebirth"と“Fireworks"の中間くらいか。 曲は全体的にコンパクトで,アングラ独特のあっさりとしたサウンドもあってか1枚まるごと聴きとおせるのが今回の作品の素晴らしいトコ。 やはり多くの方がおっしゃっている通りキラーチューンや説得力のあるバラードがないのが弱点。 “THE VOICE COMMANDING YOU"や“SALVATION:SUICIDE"は上手くいけばキラーチューンになりうる曲だと思いましたが,“BREAKING TIES"や“SO NEAR SO FAR"も,う~ん惜しい...。 ただしアルバムの出来としてはやはり今作も素晴らしい逸品であることは間違いので,ファンは絶対必聴です☆
「前作がコンセプトアルバムだったので新作はシンプルに行く」というのはメンバーのインタビューなどで聞いていたのでどう仕上がったのか期待して聴きました。①はブラジルの躍動するパーカッションリズムで始まりそれを引き継いでギターでガツッと来たときにもうやられました!すばらしいアルバムです!アンドレのいた1stはクラシカルですばらしいアルバムでしたが、2ndではブラジルバンドらしいリズムが強調され、それはそれでとても熱く、心地よいものでした。3rdではアンドレの高音がひっくり返る歌い回しがいいかげん気になりしばらくアングラから気持ちが離れていましたが、4thでエドゥがVoとなり期待を込めて聴きましたが、正直Voが弱く、曲も1stをなぞっているだけに感じ、強烈な印象はありませんでした。もう、あのCARRY ON 的名曲を求めるのは無理かと。それが前作ではエドゥのVoも高音ばかりでなく力強い表現が聴けるようになり、曲もブラジルバンドとしての個性あふれる魅力的なものとなっていました。そうして迎えた今作、私が今のアングラに求めるもの、ズバリそれが表現されていました。躍動するリズム、複雑でありながら最後まで飽きさせず魅了する曲展開、メンバー一人ひとりのテクニック表現力の高さ。ブラジルバンドとしてのアングラの強烈な個性を前作に引き続き感じさせるアルバムです。皆さんのコメントにもあるように私もアングラに「CARRY ON」的なクラシカルな名曲を求めたくなる気持ちもありますが、今の新生アングラはこれで良いのだと思います。素晴らしいです。(でもこれがまだ疾走曲ばかりに耳が行っていた頃の数年前の自分だったら、こうは思えなかったかも知れませんね)2月のLIVE楽しみです。
錬金術師が編成したとされる文献にインスピレーションを受けて作られた'06年発表の6th。 前作「TEMPLE OF SHADOWS」は中世のテンプル騎士団をモチーフにした一大ストーリー・アルバムであったが、このアルバムも、基になるテーマが存在するという意味ではコンセプト・アルバムであると言えるだろう。 その本作、意識的にそうしたのかは分からないが、俗に言う「クサいメロディ」が若干希薄である。 特にアルバムの冒頭を飾る「THE COURSE OF NATURE」がメロディよりもヘヴィネスに重点を置いた曲であるだけに、これまでのようなメロディック・スピード・メタルによる幕開けを期待したファンは肩透かしを食うかもしれない。 しかし、個人的には前作においてそれまでのサウンド・スタイルの頂点を極めたと思っているだけに、この正統派ヘヴィ・メタルのようなサウンドへの変化は大歓迎である。 ヘヴィなギター・リフとコーラス・ワークが印象的なリーダー・トラック「THE COURSE OF NATURE」、まるで機銃掃射のような激烈さを誇るスピード・チューン「THE VOICE COMMANDING YOU」、雰囲気が目まぐるしく変化する「EGO PAINTED GREY」、エドゥのペンによるキャッチーで爽快なナンバー「BREAKING TIES」、卓越したテクニックで演出されたスピード感と絶品の歌メロを備えた「SALVATION : SUICIDE」、スピード・ヘヴィネス・メロディの三要素を兼ね備えた好曲「WINDOW TO NOWHERE」、ラテン・リズムを巧みに導入した壮大なスケール感の「SO NEAR SO FAR」、エドゥのディープな歌唱が素晴らしい、フェリッペのペンによる「PASSING BY」、小刻みに刻まれるリフとそれに乗るメロディアスなギターとの対比が素晴らしい「SCREAM YOUR HEART OUT」、アルバムを締めくくる美しく叙情的な「ABANDONED FATE」と、一切隙のないアルバム。 ラファエルがヴォーカルをとる日本盤ボーナス・トラックの「OUT OF THIS WORLD」も個性溢れる魅力的な曲だ。
ここでの酷評の多さにびっくりしました。 確かにアルバム全体での方向性はかなり変わったと思うけど、2,6,5あたりはすっごいANGRAっぽいし、そこまで言うほどでは無いかと思います。 でも僕はSo Near Do FarとPassing Byばっか聴いてますね。 どっちも新しいANGRAのカッコ良さがあっていいですよ。 まぁ、疾走曲ではないですけど。 やっぱり疾走曲の少なさが酷評に繋がっているのでしょうか・・・
確かに前2作よりはオープニングのインパクトが小さい作品だが、サウンドがとても心地好く、何度でも聴きたくなる作品。中でも「The Voice Commanding You」と「Salvation:Suicide」は個人的には文句のない出来。次点で「Window To Nowhere」「So Near So Far」。聴き込んでいくと前2作と同等に聴ける良い作品だと思う。