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10,000 DAYS (2006年)
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10,000 DAYS
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解説 - 10,000 DAYS

2006年5月2日、Tool Disectional/Volcano Entertainmenよりリリースされた4thアルバム。
2002年11月まで続いた前作のツアーの後、バンドは2年ほど活動休止状態になる。
これに関して、Justin Chancelloは「前作の活動を終えた後、暫くの間自分たちの好きなことをやることにしたんだ。とにかく互いに距離を置く必要があったし、まっとうな人生を送り、リラックスすることも大事だったから。で、そうして大正解だったよ。再度4人で集まり、新作の曲作りに取り掛かった時、かなり新鮮だったから」とコメントしている。
断片的なアイディアのみを持って再度4人が顔を合わせ、本格的に曲作りに入ったのは2004年秋頃だった。この時点でも、Maynard James KeenanとDanny Careyのバンド外の活動が継続している状態だったので、リハーサルや実験、意見交換・衝突などを繰り返しながら、曲作りは長期化していった。
ミキサーとしてJoe Barresiを起用したものの、バンド側はセルフ・プロデュースのスタンスを貫いてアルバムは完成した。

Recorded:August–December 2005, O'Henry Studios in Burbank, California, Grandmaster Studios and The Loft in Hollywood
Producer:Tool
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コメント・評価

Recent 50 Comments



1. 蛇めたる ★★ (2006-05-05 22:08:00)

国内盤には対訳も付いていないようですし待ちきれなかったので、輸入盤を購入しました。
全世界共通(らしい)の特殊仕様のジャケットは、二つの絵を同時に見ると重なって見えるという例のアレ(名前忘れたw)。
いつも同様に、いやそれ以上にグロい感じがまた・・・w
内容は国内盤を待っている方もいらっしゃるかもしれないので詳しくは語りませんが、
上の小細工がどうでもいいほどのすばらしい出来でしたよ。
マンネリに聞こえる部分があるような気がしますが、なんとなく今までと空気が違うような気がしました。
(自分の中でそう願っている面もありw)
メイナードの歌メロがよりくっきり曲の中で出てきたので非常に耳障りがよくなった気がします。
ただ、中間部は今まで以上に個性が出ています。
パーカッションなんかは凄く民俗音楽の色が濃く出ているのか、そこら辺に前作との空気の違いを感じましたね。
是非、あなた自身の耳で確かめてください。




2. mo22 ★★ (2006-05-09 22:14:00)

聴きこめば聴きこむほど何かが足りないように感じてしまう。
最上級に良くできてるんだが、曲展開の起承転結の結がよく見えない。
なにかモヤモヤした物足りないかんじがして、さらに聴きこんでしまう。
最初から聴かなかったらこのモヤモヤが無かったのかと思ったら、
聴かなかったほうが良かったとすら思う。
一番好きなバンドだから聴かないわけにもいかないが。
ハマるというのは、こういうことなのか?



3. dave rodgers ★★ (2006-05-10 23:41:00)

まずジャケットの凝り具合が半端じゃないですね。(早速レンズに傷が入った/汗)
この付属レンズは、ブックレットを覗くとそれらのアートが立体的に映るというもの。
今回もこのグロさがたまりませんねw
今作では「Schism」、「Parabola」、「Stinkfist」のようなダーク&POPな感触のこれまでとはまた違った側面を窺わせる楽曲が多い気がします。(①は例外かな)
「新境地」を感じる作品でもあると思う。
11曲/75分超という大作になっているが、アルバム全体を通して聴いた印象では、一曲一曲は長いものばかりであるものの、「LATERALUS」の78分を聴き終えた後のような疲労感はそれほどなかったと思う。
変拍子多様のTOOLの沈鬱な音の世界、カオティックな激しさを感じた「LATERALUS」の黒光りする音塊、そのへんは貫禄すら漂わせているが、今作ではメイナードの歌メロが前面に出ているところが新しい試みになっている。TOOLのフォーマットにそのままAPCでの人間味あるヴォーカルを加わえた感じが、これまでの無機質なヴォーカルと曲の雰囲気に異なる一色を付けている印象を受ける。
どことなくオリエンタルな空気が全体に漂っている気がした。
出口が見えないアルバムだが、バランスも良く、最後まで集中して聴かせる展開のメリハリにも具備されている。今作も聴き込みを要する魅力的なアルバムに仕上がっている。「嵌ったら抜け出せない」中毒性も伴っている。「音」の緊張感で表現する未知の世界、だと思う。感性を刺激させられました。
①②④⑤⑧⑩あたりの際立った曲の中でも、特に②⑧が現時点でお気に入り。
↓のほうでも書かれていますが、これらの際立つ曲の合間に配置された短曲の味付けこそがアルバムの流れを絶妙にしていると思います。
さらに深化/神化。
TOOL以外の何者でもないですね。
『未知の世界への旅のサウンド・トラック』ですわ。




4. RioT ★★ (2006-05-11 17:15:00)

まずレンズで3Dに見えるジャケットが最高、妖しいサイケなのから笑えるのまで。
特にジャケのメイナードは非常に「らしい」設定で面白い、ワイングラスなんか片手に持っちゃって。
今作は一言で説明するなら「UndertowやAenimaの頃の生々しさをLateralusより多少ヘヴィな音でスピリチュアルな彩りやポップ性を添えて今までの閉鎖感を薄くして出来上がり」みたいなアルバム、全然一言じゃないですね。
とにかく聴きやすいです、今までのToolに比べて、の話ですが。
今作は今までとは逆に旧ファンがとっつき難いかも、でもToolですので、そこは聴き込みましょうファンの皆さん、新規ファンの皆さんも。
これはこれで「最高傑作」に相応しい出来だと自分は思います。
他の曲もさることながら何てったってRosetta Stoned、Right In Twoの出来はまさに神懸りですよ。
上で「モヤモヤ」と表現している方がいますが、まさにその通り、狙ったのかどうかは知らないけどUndertowの頃のような「何度聴いても満たされない、だからまた欲しくなる」感じがうまく出てると思います。




5. C3 ★★ (2006-05-13 11:33:00)

気に入りました!!聴きやすいです。
「Vicarious」、「Jambi」、「10,000 Days」、「The Pot」、「Right In Two」は一発でKO!逆に彼等〝らしい〟「Rosetta Stoned」はとっつき難いですね、特に前半。但し5分30秒あたりからのインスト部分からラストにかけてのヴォーカルは素晴らしい!
緊張感のある「Rosetta Stoned」から何で「Intension」なわけぇ?嫌いなんですよ、この曲(汗)。それまでの緊張感がプツンと切れてしまいます。「Rosetta~」「Right In Two」の流れだったら最高、鳥肌ものだったに!この流れならラストの奇妙な「Viginti Tres」も許せます。「Viginti~」はカルトです。デヴィッド・リンチの「イレイザーヘッド」のサントラにぴったりの変な曲(効果音?)です。あの〝ブフォ、ブフォ、ブフォ、グフォン、グフォン、グフォン〟という音が気持ち悪い!!しかしこの気持ち悪さが何とも言えませんね。聴き終わった後「は?今のは一体・・・」と不思議な感覚に襲われます。
正直言って自分的に〝聴ける〟アルバムだとは思いませんでした。意外にも今の所今年No.1かな。オススメは①、②、④、⑤、⑩。
例のメガネですが、鷹の絵だけボケて見えますよね?!私の目が変でないことを祈ります(汗)。




6. hiromushi ★★ (2006-05-22 00:13:00)

夜、静かな部屋で薄明かりをつけてベッドに横たわり、
目は開けたまま金縛りの如く身動きすら忘れてひたすら聴き入って
しまう。 相変わらず真っ黒で視覚効果は無いんだが(僕にはヴィジョンが見えない)、
音の物体がうねりに乗って、牙を剥くのを
今か今かと待ちわびる瞬間は恍惚である。
流れでいくと取っ付き易いアルバムとは言い難いが、
そこがTOOLらしいのだから良い。
宗教色が濃く、更にマニアックな境地へ至った・・・気がする。
個人的には「LATERALUS」よりも、フィーリング重視な
作風に感じた。
「Vicarious」、「The Pot」、「Rosetta Stoned」
等の際立つ曲の合間に配置された曲がなんとも絶妙な味付けで、
微妙な均衡のアルバム(ラストがエンドレスな気がして・・・
真っ暗闇を彷徨い続けているようだ)である。
巧く噛み砕けないだけにクセになるかも。




7. WILK Ⅱ ★★ (2006-05-22 13:59:00)

聴き込んで大分良さがわかってきたので、感想を。
ハッキリ言って、第一印象はあまり良くなかったです。
"UNDERTOW"やAPCのメロディアスな部分を取り入れたり、いろいろと実験してますが、その実験的な部分がどうも中途半端な印象を受けて…。
暫く聴き込んだら、そういった部分も馴染んできて楽しめるようになりましたが。
(特にダニーのパーカッシブな音を多様したドラムは気に入った。)
とっつき易いと言われているようですが、"AENIMA"や"LATERALUS"にハマっていた人にとっては、今回の中途半端な聴き易さが逆にとっつき難いかもしれません(苦笑)
一緒に買ったKATATONIAの新譜が良かったので、評価はやや低めにはなるけど、今までの延長線上にある良作だとは思います。(86)




8. しゅんぺ~ ★★ (2006-05-23 01:01:00)

前作"LATERALUS"の神がかりとでも言うべき孤高の世界にどっぷり嵌ってしまったおれとしては、WILKさんが仰るように、中途半端なとっつき易さが災いして、第一印象はあまりよくなかった。でも、そこはさすがというべきか、聴き込めば聴き込むほど彼らの新たなる孤高の世界に引きずり込まれてしまっている。う~ん、やっぱりすごい。
サマソニで生の彼らを拝める日が待ち遠しいぞ!!
それにしても、多少とっつき易くなったとは言え、ここまで孤高の世界観を築きながら、たった1週間で50万枚以上を売り上げて、ビルボードで1位を獲得できる大衆性をも持ち合わせたバンドなんて彼ら以外にありえへん・・と思います。




9. k.s.m.2 ★★ (2006-05-23 16:05:00)

癒し系な音ですねぇ……。ベンベンとヘヴィロックな音を鳴らしてはいますが。
①「Vicarious」のvoは『Test for Echo』の頃のRUSHに似ている気もします。
歌詞はネットで検索した限りでは、いかにもアメリカで受けそうな雰囲気ですし、
予想よりも随分聴き易い音(というか、BGMにして寛ぐのに妙に向いた印象)なので、
ただの「本来の(=現代で要求されうる)一貫性を備えたKING CRIMSON」といった
風情。
かなり崇められているらしいので、NINE INCH NAILSを悪趣味にしたような歌詞
でMESHUGGAH『Catch 33』みたいな音だったらどうしようと思っていたのですが、
普通に「かっちり」した音楽で安心しました(……どうやら、この新作からの傾向
のようですが)。ただ、ちゃんと聴こうとすると、インスト曲が長いので、どうも
飽きが来るのが難点。

上の皆さんが「前作との比較」中心のレビューなので、初心者のコメントを書いて
みました。




10. 鉄鉢 ★★ (2006-05-23 23:39:00)

確かにみなさんが仰るとおり前作「LATERALUS」と比べても、サウンドに関しては更に「聴きやすく」なったと思います。
この表現が適切かどうかは解りませんが・・・、このアルバムは「敷居」が低め。
何ていうか、音の「動」(ヘヴィさ)の部分と「静」(暗さ)の部分のコントラストが、よりハッキリと際立っている印象です。
歌メロ・歌い回しは、エモーショナルなフィールが増してる感じ。
(曲によっては)ちょっと明るいイメージもあったりして、(彼らにしては)キャッチーな雰囲気の作品です。
でも、それでいて今までどおりに芸術家肌( ? )な部分もしっかりあって、前衛的・内省的な要素も損なわれていません。
(アクの強さみたいなのは、減退したかも)
非常に凝ったCDジャケット(「ステレオグラフ」っていうヤツですか ? )の意匠のインパクトも含めて、これから試しにTOOLの「アート」に触れてみようという人には・・・
取っ付きやすく初体験出来る、打って付けの入門盤になると思います。




11. 青山ボウイ ★★ (2006-07-01 01:22:00)

「AENIMA」、「LATERALUS」と来て「10000DAYS」。
題名的にこれまでの活動の総括的な意味合いもコンセプトとしてあるのかなと
思っていたんだけれどもそうでもないようだ。
何となく一聴したところ「LATERALUS」の曲と曲調が似ているな、と。
「LATERALUS」に入っていたとしたら違和感は感じるだろうけれど
アウトテイクだと言われたら納得するし。
しかしよくよく聴きこんでみると幾分それの時と比べて
曲が複雑難解、ボーカルパートは妙にキャッチーだと。
「LATERALUS」と比較ばかりなのだが前作が「空間に溶け込む」としたら
今作もそれに近いながらも曲がより具体的な印象があり(前作のように
やや抽象的なイメージが少なく)、簡単に言えば曲が「はっきり」している。
要するにそれはボーカルの所為だと思う。
APCの活動が「THE POT」を通して現れていると思うし。
そのような感じで前作と切り口が同じようで表現の幅は確かに広がったとは思う。
しかし何と言っても今回は決め手となる曲がないのは否めなかった。
「10000DAYS」「ROSETTA STONED」「RIGHT IN TWO」。
実際好きだし無性に聴きたい時だってあるけれど前作までの曲と比べると
何となく不完全燃焼なのだ。もう一押し足りない。
アーティストとして「良い曲」は増えたが「THE GRUDGE」の時のような
「度肝を抜かれる」ような「やられた感」は皆無であったのである。
エスニックに立脚していくのはわかったが焼き増し感がある。
インストが多く「曲」が少ないのも5年待った者としては寂しいのも事実。
収録時間の関係であっても2枚組みにするということはできないのだろうか。
メンバーの年齢、バンドとしての寿命を配慮して
そろそろ来たるであろう「ラストアルバム」、今度は2枚組みによる
超大規模な世界観を期待したりしてます。
TOOLならできるだろうし。
とにかく今作に限っては
「AENIMA」「LATERALUS」のような湧き上がるカタルシスはない。
そういう感想なわけです。



12. グリズリー ★★ (2006-07-03 10:53:00)

↑『「AENIMA」「LATERALUS」のような湧き上がるカタルシスはない』同意。
俺も何十回と聴きこんだが得られるものはいつもものたりないものだった。
VAICARIOUS, 10000 daysのような佳曲もあったが、EULOGY, SCHISM等で見られる
こちらの内側にジワジワと忍び寄ってくる気色悪さと快楽は得られず。
アルバムの構成と完成度も前二作には到底及ばず(あくまで俺感想)、怪物TOOLの
本領は見せ付けられなかったのは非常に残念だ。
ラタララスの延長線上だと言う方も多いがそうは感じなかった。作風を変えるのは
まったく問題ない。どういう音を鳴らすかではなく聞き手にどういう感情を残すこ
とができるかが音楽において最も大事なことだと思うからだ。聞き手に複雑な感情を
与えることを最も得意としたバンドの今後に激しく期待はしている。



13. cd2nd ★★ (2006-12-01 22:53:00)

オレ個人的には、皆さんも言っているとおり、大分聞きやすくなったというのが正直な感想です。
ラタララスもアニマも初めてでは一度に全部聞くことができなかった。
(もちろん、ひどくて聞けないってわけじゃないです。)
それだけ緊張感緊迫感や、メッセージ性にあふれていて、どこかで息継ぎしないと持たないかったです。
しかし、今回は一通り聞くことができた。あれっいけんじゃんって感じ。
そうなんですよね。今回はキャッチーなんだって気づきました。
ただ、個人的な意見ではありますが、オレはそれが今回の作品が前作とかと比べて出来が悪いからだとは思いません。
確かに曲展開はやや平易になった感がありますが、唯単に複雑化させる事だけがいい事だとは思いません。
単純にすることで訴えられることとかもあると思うし、TOOLってバンド自身も5年で様々な影響を受けて成長していると捉えたいですね。
とはいっても、これは今考えてることであって、
またこれがいろいろ聞き込むと変わっちゃうんですよね。考え方がねぇ。



14. にゃんた ★★ (2007-05-30 23:17:00)

今回は、メタル度全開なので良いのは良いのだが、
一番の彼らの持ち味であった「フェミニンさ」(女性的な側面)が
大きく後退してしまってるので、失敗作。
ただ、初めてtoolを聞いてみるという、
メタラーにはオススメする・・・イケてるメタルリフが満載なのは間違いないですから。



15. うにぶ ★★ (2008-01-21 23:55:00)

他のアルバムが聴くのに余計な体力がいる分、不気味さが控えめでキャッチーな曲の多いこの作品は重宝します。
相変わらず暗いし独特だけど、このくらいスッキリしてると、普通にプログレ・メタル好きなら聴けそう。純粋にテクニカルな演奏や上手いヴォーカルを楽しめる。
他のアルバムは人格を疑われそうだけど、これなら他の人と一緒に聴ける気がします。ジャケさえ見せなければ。
良いなあ、これ。




16. Spleen ★★ (2009-05-14 00:10:00)

今回「メタル色が強まった」というのは、プロデューサーによるところが大きいようです。個々のサイドプロジェクトの活動に学び、キャッチーな方向性やら民族音楽っぽい方向性やらに手を出し、回を追うごとにアートワークに凝った仕掛けを施しているのを見る限り、彼らはまだまだ落ち着きそうにないなと思えてきます。
しかし最後の最後に轟音と謎のメッセージ(?)を残して去っていくあたり、さすがToolですね。




17. netal (2013-02-12 15:09:24)

前作までの複雑怪奇な音楽性に比べればかなり聴きやすくなった(Toolにしてはだが)。
歌メロがよりキャッチーになり、静の部分でよりストレートに不穏さが表現されていて、「普通の」プログレへ多少接近した作品だと思う。
良い意味でも悪い意味でも気持ち悪さが薄くなったけれども、相変わらず個性と高品質を両立させているのは流石である。

おすすめ…Vicarious



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