95年発表の1st。発売された当時は現在ほど注目もされていなく専門店のバーゲンコーナー等の肥やしになっていたらしいですが、当時のブラックメタルシーンはそれだけ狭く限られたマニアの方にしか注目されていなかったということでしょうか。いつからこのアルバムが名盤と呼ばれ、世界中のマニアが血眼になって探すようになったのかは今や知るすべもないですが、そんな細かいことは抜きにしてもプリブラのバイブルと言われるだけはある作品だと思います。まずMagical Shadows of a Tragic Pastの愁いのあるイントロが非常に耳に残ります。丁寧に作られている印象を受ける曲です。そして名曲と名高いTransylvaniaを始め、メランコリックなメロディが素晴らしいBlack Imperial Blood、Tears of a Melancholic Vampire、2nd(楽曲は93年ですが)に通じる重苦しさのあるRavens of My Funeral、Under Ardailles Nightなど聴き所は多いです。Meyhna'chの病んだヴォーカルがまた重苦しい雰囲気を底上げさせていると思います。ラフな音質も含め、ブラックメタルの奥深さを垣間見ることのできるアルバムではないでしょうか。