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RAW TO THE BONE (1985年)
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RAW TO THE BONE
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解説 - RAW TO THE BONE
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1. 柴が2匹(会社から) ★★ (2005-05-04 01:54:00)

85年発売の13thスタジオアルバム
トレバー・ボルダーが再びユーライア・ヒープに引き抜かれた為、元トラピーズのマーヴィン・スペンス
(現オライアン)をベース・ボーカルに迎えた作品です。後に彼はメル・ギャレイ繋がりでフェノメナに
参加する等、自己の作品も通しマニア受けするのですが、ウィッシュボーン・アッシュ自体は本作発表後
幾度のメンバーチェンジを行い翌86年一時解散に至ります。凋落の原因(?)となった本作は前作の思わ
ぬヒットもあるのか、幾分POPになりはしましたが、彼らの作品の中では再びHR/HMよりの音作りがされて
おり、ファンが求める哀愁・郷愁感は皆無と言う内容になっております。しかしながら、80年代らしい
ストレートでキャッチャーなナンバーが多く収録されているので、その手の音が好きな方にはお勧めできる
作品かもしれません。




2. 失恋船長 ★★★ (2018-02-07 19:13:38)

個人的にWISHBONE ASHの音源に初めて触れたのが今作。事前に聞かされていたイメージとは異なるサウンドではあったが、今作が他のカタログと比べると異質な方向性であった事を後に知る事になります。WISHBONE ASHと言えば、トリプルヴォーカルに、湿り気を帯びた哀愁のメロディを奏でるツインリードの調べ、英国風味満点のトラディショナルなフレージングの旨味、それらが幾重にも折り重なり美しくハモるのだが、今作には、そんな要素は皆無。
勿論、英国的なムードも満点だし、ちょいブルージーな要素もあるが湿り気という点も全然違う、またマイルドな感触と明るいポップセンスが前に出た作風に、かつての面影もない、でもこれもWISHBONE ASHという魅力には富んでおり、アンディ・パウエルを中心としたバンドサウンドの新たなる可能性を示唆している。
これも1985年と言う時代の波だったんでしょう、と理解できますが、かつての姿を知る筋金入りのファンからはすこぶる評判が悪かったと言われる一枚ではあります。ワタクシのようなライトリスナーにとっては、ポップな明るさの中にある、英国的な響きに琴線がチョコチョコと触れられる瞬間があり、質の違う湿り気を楽しんでいます。
そして最大の主役は、今アルバムを残してバンドをさる事になったオライアンこと、マーヴィン・スペンスの透明感のあるエモーショナルな歌声を堪能できる一枚として、歌モノロックを愛する方には強く勧めたい一枚ですね。
1985年と言う空気を思いっきり吸い込んだ、ポップでストレートな作風に舵を切った意欲作。バンドの活動に一旦、区切りをつける事にもなりましたが、2枚組で再発も決まった今作。丸ごとアメリカンになった分けではないので(英国的な叙情性のある曲も収録されている)、是非ともトライして欲しい一品です。



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