一般的にメロディックロック界で名盤とされている1st、2ndに続くFMの3rdアルバム。前の2作はキーボードが大活躍のハードポップだったが、この作品から一挙にブルージーなブリティッシュロックに大変身した、ある意味分岐点的なアルバムだろう。これが、FMのもう一つの傑作4thにつながるんであろう。曲のクオリティーが4thに比べるとイマイチなので地味な印象は否めないが、なかなかの作品だと思う。ただし、黒人ソウルの名曲「I HEARD IT THROUGH THE GRAPEVINE」は別格だ!アレンジといい、バックのホーンを大胆に取り入れた演奏といい、弾きまくりのギターといい、スティーヴ・オーヴァーランドのソウルフルな歌いっぷりといい、聴いててワクワクする。「CRACK ALLEY」なども良い曲だ。俺はけっこう好きだな、このアルバム。