PAIN OF SALVATIONを聴くのはこのアルバムが初めてだったが、こ、こ、これは凄すぎるやろ!! 完璧! コンセプトもさることながら、音楽の完成度は人間業とは思えないほど。SEが多いが、それもまた美しい音楽なので全然気にならない。最初の語りからしてノックアウトされました。ちょっと長いが、私はこのアルバム一枚で一曲と考えたい。2004年の最高のアルバム、いや21世紀最高のアルバムの一枚であることは間違いないが、これはもはや音楽史上最高の一曲の一つではあるまいか。完全再現のライヴが観たい! ところで、はずかしながらThere's room for all god's creatures right next to mashed potatoesの意味が分からないんです。文字通りなのかな?
シンプルなタイトルがかえって難解さを物語るような、存在命題やら何やらを巡るコンセプト・アルバムです。 音楽性はますます単純なメタルからは離れているので、かなりとっつきにくさはあります。 ↑でも指摘されてますが、ちょっとPINK FLOYDの『THE DARK SIDE OF THE MOON』にも似た雰囲気があり、(10)「NIHIL MORARI」の歌詞なんかはTHE WHOの『TOMMY』を思い起こさせたりと、少し過去の名作を意識したようなところも窺えます。 中身は相変わらずPOSならではの陰鬱かつ美しくもひねくれた高品質プログレ・メタル。毎回方向性を変えているにも関わらず、本当に外れのないバンドです。 ただし、ちょっとSEや語り部分が多すぎるのは気になります。コンセプト的に必要性があるのも分かりますが、音楽自体に語らせる力のあるバンドなだけに、もうちょっとSEは少なくしても良かったと思います。 (4)「PLUVIUS AESTIVUS」なんかはピアノの演奏だけでも見事に雨を感じさせてくれるわけで、もう少し全体にメロディや歌での表現にこだわって欲しかった。彼らの大きな魅力は特にメロディの美しさにあると思うので。 それから(8)「VOCARI DEI」の、おかしな日本語部分とか……効果を狙う気持ちは分かるけど、日本人ファンとしては、あれでは台無しです。 他に気になるのは、人間味を出すために登場したMR.MONEYというキャラクター、個人的な好みとしては、作品が軽くなるから出てこなくても良かったのにな、と思ってしまいます。 なぜか文句ばかり多くなってしまいましたが、そういう不満点を差し引いても、十分傑作だとは思います。やはり長く楽しめそう。 曲単位では、フレドリック・ハーマンソン作曲の(13)「ITER IMPIUS」が特にお気に入り。フレドリックはPOSに必要不可欠な素晴らしいキーボーディストだと思います。今後、作曲にも大きく関わってもらいたいなぁ。 >はせくらさん "There's plenty of room for all God's creatures. Right next to the mashed potatoes."っていうジョークがあるみたいですね。 どういう意図で使われているのか気になりますが……英語圏の人にはぱっと通じるものなんでしょうか。