来日公演を予約したこともあって、あとHMVの10%割引券を持ってたこともあり今日、本作を(かなり迷った末に・苦笑)購入!いやぁ上記のクーカイさんのコメントとかぶりますけど、イイじゃんか!前作は一回聴いて即、中古盤屋に売り払ったが(曲がつまんねぇんだもん)・・・ なんでだろ、このアルバムはイイよ。随所に叙情的なフックが仕込まれてるし、最後までオレは退屈しなかった。①はそう、“Stand Up And Shout"を思い出させる(これは皆さんたぶんおおむね納得の一曲だと思う)んで②ですけど、アレンジはへヴィーながらある意味パワー・バラード的な美味しいメロにグッとくる。新境地だね。んで、これもクーカイさんも書いてらっしゃるとおり④は“あの曲"を思わせるんだが、いい曲です!(笑)イイもんはイイの。使いまわしでも。 とにかくへヴィ路線に走り始めた『LOCK UP THE~』とか前作とかには納得いかなかったが、本作は買って良かった!ボーナス・トラックもなかなかイイので、日本盤を買うことをオススメします。ジューダスの新譜『ANGEL~』もそうだが、全10曲飽きずに聴けるし、“ありがちでない&DIOにしか作れない"HR/HMである。丁寧なアートワークやブックレット等を見ても、ロニーの本作に対する自信が伺えますな。個人的には、この間買ったノクターナル・ライツの『SHADOWLAND』より遥かに本作が気に入った。つまり“ありがちな哀愁メロディの連発=飽きる"よりも、“ここぞというタイミングでグッとくる叙情的メロの妙味に酔える=飽きない"本作を僕は支持します。地味ながら個人的には大充実作、いや傑作です!
ロニーの自伝が発売されたとのニュースを見かけ、今更ながら引っ張り出して聴き直している’04年発表の12thアルバム。彼の死去により最早更新されることがなくなった、厳然たるDIOの最終作でもあります。 『STRANGE HIGHWAYS』(’93年)以降、ヘヴィ・ミュージックと泥沼の格闘を続けるDIOに対する興味は下降線を描く一方でしたが、HEAVEN & HELLの登場で潮目が変わったことを切っ掛けに改めて本作と対峙してみたところ、これが試行錯誤を脱したDIOが復調の兆しを掴みかけていたことがハッキリと伝わってくる仕上がりじゃありませんか。 勇ましくドライヴする曲調が“STAND UP AND SHOUT”を彷彿とさせるOPナンバー①で掴みはOKとなる本編はダークで神秘的なHMサウンドが渦を巻き、BLACK SABBATHで培ったどす黒いヘヴィネスが横溢する②、冷ややかなKeyリフが刻まれる④、重々しく劇的な⑥といった楽曲からも明らかな通り、妖しいメロディをコブシ効かせて歌い上げるロニーのVoに往年の「粘り」が戻ってきていて思わず顔がニヤけます。脱退して復帰してまたクビになったと思ったら再び復帰するという、清水健太郎ばりの出たり入ったりを繰り返す男クレイグ・ゴールディ(G)も随所でグッと来るソロを奏でて存在感を発揮。重厚にしてキャッチーな⑧なんて、この当時のDIOの魅力が凝縮された名曲と言えるのでは? 全体としてはやや地味な印象が拭えず、流石に初期4作に匹敵…とまではいきませんが、しかし『LOCK UP THE WOLVES』の域には軽く達している1枚。HEAVEN & HELLの『THE DEVILS YOU KNOW』の充実は本作の存在抜きには語れない気がする今日この頃。