NWOBHMを代表する名盤『SEE YOU IN HELL』と、GRIM REAPERの最高傑作として名高い 3rd『ROCK YOU TO HELL』の間に挟まれて、イマイチ影の薄い'85年発表の2ndアルバム。 最近、リマスター再発されたのを期に初めて購入したのだけれど、パワーと湿り気を備えた作風は、 「これぞブリティッシュHM!」といった魅力に満ち溢れ、上記2作と比べても決して聴き劣りするレベルの作品ではない。 叙情バラードやドラマティカルなナンバーを排し、力押しに終始する本編の流れはやや単調だし、 たった9日間でレコーディングされたというサウンド・プロダクションも(相変わらず)貧相だが、 ヴァイキング風のPVも作られたアルバム表題曲①、フックの効いた歌メロが強力な②、勇壮な⑧といった楽曲を筆頭に、 シャープに疾走するリフ&リズムの上に、心の内なるメタル魂にポッと火を点される、スティーヴ・グリメットの 雄々しく伸びやかな歌唱が乗っかった楽曲の数々は、前作のスマッシュ・ヒットで波に乗るバンドの勢いが 如実に反映された仕上がりで、問答無用のカッコ良さを誇る。 『SEE YOU~』や『ROCK YOU~』が気に入った人なら、当然のように本作もマスト・バイ。
メタルに対する情熱が減衰し、「もう自分にはメタル魂がなくなったのでは?」などと思っていた時に聴きました。 もう、いきなり1曲目で瞬間点火です。 あまりの熱さ、直球さに感動を覚えました。 これぞメタルです。たぶん、60歳、70歳になって聴いても感動するんじゃなかろうか。 音質は悪いしダサいしどこかで聴いたリフなんかも見られますが、そんなところもまた魅力。 アルバム通して愛しいけれど、お気に入りの曲は(1)FEAR NO EVIL、(6)LET THE THUNDER ROAR、(8)FIGHT TO THE LASTといったあたり。