'87年発表の4th『V』の中から4曲に、ゲイリー・ムーアやCHEAP TRICKとの仕事で知られるエンジニア、イアン・テイラーの手によるミックスを施し同年クリスマスに発表されたミニ・アルバム。ちなみにリーダー・トラックであるジョン・ウェット提供の名曲“DON’T LEAVE ME NOW”はロング・バージョンとリミックス・バージョンの2種を、“DON’T TELL ME LIE”はロング・バージョンを、“CRY NO MORE”と“BREAK OUT”はリミックス・バージョンをそれぞれ収録する全5曲構成。 楽曲の素晴らしさに関してはアルバム『V』の項目をご参照頂くとして、本作と『V』を熱心に聴き比べたことがないため、イントロからして明らかに変わっている“DON’T LEAVE~”以外は、アルバム・バージョンとの差異は正直「分かったような分からないような」レベルの不届き者なのですが、とりあえず全体的に厚見玲衣のKeyサウンドが前面に出て、よりゴージャス感を強調した音作りが目指されていることは流石に伝わりました。逆に今聴くと80年代然としたプロダクションに時代を感じてしまう気も…いやいや。この辺は聴く人の趣味嗜好の問題でしょう。 いわゆる「ファン・アイテム」であり、既に『V』を持ってる人がわざわざ購入する必要がある作品かどうかは微妙なところですが、優れた楽曲を超人揃いのメンバーが全力でパフォームしているのですから、質の高さは保証できる1枚なのは間違いありません。