衝撃の1stから半年も経たぬうちに早くもリリースされた2nd。当然即買い。 マテリアル的には1stに収め切れなかった13曲(ボーナス含む)の発表となるが、まだこんなに良い曲が残っていたとは・・・ 1stとの違いはメタリックな要素の増加。のっけから美しいアコースティックギターに始まりドラマチックに展開する疾走曲。だが声を張り上げて歌うこともなく、あくまでもソフトに渋く責め立てる。愛撫が優しいのである。 他にも聴き所は沢山。 今度のアルバムはちょっとハード過ぎないかな?と思わせた所に、Wildest Dreamsの美しいコーラスで安心させてくれたりとしっかりTEN印。Turn Aroundの低音ボイスやThrough the Fireの尋常じゃない愛情表現。女の子はたまらんだろうな。Stay with Meを継承したようなWait for You。Youが目的語かつ主語になる詩的な表現なんかも素晴らしいですね。例えが変だがほとんど内山田洋とクールファイブまで行ってしまいそうな「アー」とか「ウー」といった男声コーラスの作り込みに感心しきり。 The Name of the RoseのEPに入ってるWhen Only Love Can Ease the Painもお勧めバラードです。
とにかく半端じゃなくメロディがイイのです。アルバムのどこを切り取っても最高のメロディが飛び出してくるメロディアス・ハードの超名盤。 全体的に教会音楽に近い荘厳さを醸し出しており、特に1曲目「THE NAME OF THE ROSE」の圧倒的な叙情と旋律は息を飲むほどの美しさ。その流れをくんで2曲目「WILDEST DREAMS」へ入っていく構成も素晴らしい。 長めの曲が多く、全然退屈に感じない曲もあるんですが、個人的に「THROUGH THE FIRE」は正直長いだけという印象だったし、ラストのボーナス曲までイントロから1分以上というのはどうかと思いました。 でもそれでもやはり超名盤なのでメロハー好きの人はぜひ買っときましょう。
96年発表の2nd。 この頃ほとんど絶滅状態だったブリティッシュハードをモノの見事に体現して見せたTEN。当然、砂漠の中のオアシスのような状況だったため、日本での人気は爆発した。ゲーリーヒューズのVoは本当に英国の気品高い香りに包まれていて、久々の大物登場という感じだったし、タイトルトラック“The Name Of Rose"にはKOされた。 ただ、上記で多くの方が書き込んでらっしゃるように、全体的に曲が必要以上に長く感じて仕方ないのである。5曲が6分以上になってしまっていて、もっと贅肉を削ぎ落とせないものか?という印象をどうしても残してしまう。好みのタイプなだけにもう少しコンパクトにまとまっていれば、大名盤だったのになぁ~、って感じです。