JOHN LAWTON参加後2作目。1977年11月リリース。仰々しい蛇のアルバムカバーとは裏腹に、いきなり軽快なポップ・ナンバー、KEEP ON RIDIN'でスタートするあたりは、往年のファンには驚きであろう。しかしこれが、既にDAVID BYRONがいない新生URIAH HEEPの姿なのだ。本作では、KEEP ON RIDIN',FREE ME等、前作FIREFLY以上にポップな曲がある一方で、本来のハードなスタイルが聴けるFREE'N'EASY、レゲエ調のDANCE等もあり、全体的にはバラエティーに富んだ構成になっている。LAWTONの歌唱力、KEN HENSLEYの才能が特に光る力作と言えるが、残念ながらセールス的には今ひとつだった。しかし殆ど同時期に、ドイツではセカンド・アルバムSALISBURYに収められていたLADY IN BLACKがNO.1シングルになったり、本国UKでも本作のレコーディングの合間にREADING FESTIVALに出演して絶賛される等、彼らは充実した活動を行っていた。本作も純粋なハードロックと呼ぶには違和感もあるが、作品としては充実した出来であると言ってよいだろう。