このアルバム製作後、Geffenから契約を打ち切られたY&T。Daveによると、製作時からその予感はあったとのこと。EnEarthed. Vo.1に入っている同時期の曲を聴いて思ったが、アルバムの統一感を優先させたためか、それとも曲の出し惜しみをしたのか、良い曲とそうでない曲との差が大きい。CD時代になり、曲数を増やすことが至上命題になったことも悪い方向に働いた。 音作りの関係もあり、全般にパワーが内に向かっているような印象を与える。辛い時期が続いたけど、頑張らなきゃというHard Timesから始まって、やっぱり降参のSurrenderで終わる。自虐的だ(いや、Surrenderはそういう歌詞ではないが)。 以下、各曲の解説&個人的評価です。 Hard Times ★★★★★ 久しぶりのエモーショナルな楽曲。これは初期ファンも納得でしょう。 Lucy ★★☆☆☆ バックコーラスと掛け合いで歌う展開がY&Tとしては珍しい。1st verseのバッキングはWhitesnakeを意識したか(Geffenだから?) Don't Be Afraid Of The Dark ★★★★☆ 外部ライター作のバラードでシングルカットされた。良い曲だ。 Girl Crazy ★☆☆☆☆ ミディアムテンポのロックンロールナンバー。この手の曲は好きじゃないのでこの評価。 City ★★☆☆☆ 外部ライターとの共作で、ブルージーなアコギとスライドギターから始まる曲。ギターソロは良い。 Come In From The Rain ★★★★☆ 哀愁を帯びたメロディー。バラードタイプの楽曲。これもエモーショナルな曲でお気に入り。 Red Hot & Ready ★☆☆☆☆ Girl Crazyと同じくミッドテンポのロックンロール。こちらの方が出来は良い。外部ライターとの共作。 She's Gone ★★★☆☆ サビは繰り返しなのでつまらないが、ときどきハッするメロディーが聴ける。 Let It Out ★☆☆☆☆ 外部ライター作。別に良い曲ではないのに入っているのはレコード会社との力関係? Ten Lovers ★★★☆☆ アコギ1本から段々盛り上がる展開。同じメロディーの繰り返しではあるが、なかなかの1曲。 Goin' Off The Deep End ★★★★☆ Y&T史上、最速のナンバー。単純にかっこよい。 Surrender ★★★★★ 突如出現した名曲。DaveソロのI Rememberの原曲か。このアルバムにはちょっと浮いているような。