81年発表の1stアルバム。邦題「戦慄のマンティス」。 NWOBHMバンドと言えば、IRON MAIDENに代表される激烈サウンドが特徴的ですが、その影でメロディーを売りにしていたバンドも少数存在していました。その代表格がこのバンド、そしてこのアルバムです。 ジメジメではなく、爽やかさを感じさせるメロディーに溢れています。「BEADS OF EBONY」「RUNNING FOR TOMMORROW」等、次々に押し寄せるメロディーの洪水。 NWOBHM作品としては文句なしにTOPレベルの名盤。
彼等の、水晶のようなメロディーが一杯に詰まった名盤だと思います。僕はLovers To The Grave、Children Of The Earthが耳に突き刺さりました。Voはともかく、メロディーがここまで完成されて居た状態では、たしかに復刻までは「幻」という冠詞が付いていたのも頷けます。 コリン・ピールさん(Cry For The New WorldのときのVo)に全曲歌って貰って、セルフリメイクして欲しかった。
最初にこのアルバムのジャケット・デザインを見たときは、かなりゴリゴリしたサウンドを連想したけれども、内容はかなり柔らかく、メロディアスでそこそこパンチのきいたサウンドだと感じた。あの時代にこのサウンドスタイルは賛否両論だったような記憶がある。個人的な好みとしては、このファーストはベスト。墓の中まで持ってゆきます。 ♪cheated,cheated,cheated,I've been cheated~
華麗なツインG、美しく分厚いボーカル・ハーモニー、そして繊細な泣きメロをフィーチュアした、ドラマティックで 叙情的なHRサウンドを聴かせる英国の4人組が、'81年に発表した1stアルバム。(邦題は『戦慄のマンティス』) 必殺の名曲“CHILDREN OF THE EARTH"と“LOVER TO THE GRAVE"を収録し、NWOBHMムーブメントの中でも屈指の 完成度を誇る1枚と高く評価されながらも、権利関係の複雑さから、長年再発される事なく「幻の名盤」扱いされていた本作。 それゆえ、'95年に念願叶って復刻が果たされた時には、多くのファンが感涙に咽んだというが、実際のところその作風は、 爽やかな曲調のOPナンバー①が象徴するように、結構ポップ路線寄りのサウンドなので、メロメロに泣きまくる (例えば3rd『A CRY FOR THE NEW WORLD』のような)内容を期待していた後追いリスナーの中には、 ちょっぴり拍子抜けした人も少なからずいたのではなかろうか? とは言え、仄かな哀愁を含んだ曲調、キャッチーなサビ、ポップなメロディを歌っても決して明るくなりきれないヘタウマVo といった要素も、間違いなく初期マンティスの魅力であり、③④⑦⑧等の楽曲は聴き応え十分の佳曲に仕上がっている。 そして何と言っても本作は、このバンドの「静」の魅力が詰め込まれた美しくもドラマティックな⑤と、 スリル/ドラマ性/泣きメロと、三拍子揃った完全無欠の⑨の存在がトドメを刺す。どちらもPRAYING MANTISのみならず、 NWOBHMをも代表する名曲中の名曲。また、この2曲の陰に隠れがちながらも、シャープに疾走するアグレッシブな⑥も、 同様の路線を行く存在として、キラリと光を放っている事も付け加えておきたい。 メロディ愛好派なら、死ぬ前に1度は聴いておきたい名盤。