グレン・ヒューズというと「HUGHES/THRALL」のイメージになってしまう僕はかなり変なのかも知れません。(普通DEEP PURPLEですよね/笑) HUGHES/THRALLの後にBLACK SABBATH、DEEP PURPLEと追いかけて、高校時代は彼の「PHENOMINA」などを追い、ジョン・ノーラムの「FACE THE TRUTH」、ソロ復活作の「FROM NOW ON…」で悶絶し、「彼の声が聞ければ有り難い」という状態でした。 全曲、グレン・ヒューズの歌が生き生きとしています。酒とクスリにおぼれて情緒不安定だったのに「どうして?」と思うくらい彼の歌は魅力的でした。 「I Got Your Number」、「The Look In Your Eye」のようなキラーチューン、トラピーズ時代の「Coast To Coast」のアレンジ、キャッチーでファンキーなグレン好きにはたまらない「First Step Of Love」など、思いっきりハマりました。 グレンの歌は文句なしに素晴らしいですが、パット・スロールのギターがかゆい所に手が届くいい仕事をしているからです。 「I Got Your Number」でのバッキング、「Who Will You Run To」のシンプルかつ味のあるギターワークなど、とにかく歌い手を生かす巧さが素晴らしいです。ある意味、歌い手にとって理想的なギタリストといえるでしょう。様式美系のようにギターとヴォーカルが大バトルする作品も好きですが、こうした良質なコンビネーションもまた、大好きです。 「HUGHES/THRALL」はグレンのキャリアの中ではかなりポップな部類になるのかもしれません。 でも、この作品は再評価されてしかるべきだと思います。それは、グレンの声とパット・スロールのセンスの良さがもの凄いケミストリーを生み出し、非常に良質な「歌モノ」を作り上げているからです。
さわやかで気持ちいい①"I Got Your Number"、魅力的で意外性のあるメロディが耳を惹きつける②"The Look In Your Eye"、一見地味そうだが曲構成が絶妙な⑥"Hold Out Your Life"、TRAPEZE時代の名バラード⑧"Coast To Coast"、グレンのワキャワキャシャウトが超強烈なHR⑨"First Step Of Love"が特に好きです。 これ聴いてると、とっても心地いいんですよね~。