疾走感やインパクトという点では確かに『ACE OF SPADES』に劣るが、この『OVERKILL』は、数あるモーターヘッドの作品の中で、私が最も大好きなアルバムである。2番目が『HAMMERED』だろうか。まぁ、順番は別にどうでもいい。素晴らしい作品であることに違いはない。レミーの男の哀愁に満ちた渋いヴォーカルといい、低音の効いた厚みのある音といい、心地良いことこの上ない。非常に男臭く、生々しいサウンドである。モーターヘッドというバンドの体臭サウンドとでも表現すればいいだろうか。ダンディな男の逞しさと愛に満ちている。 1979年発表だから、今から25年も前の作品ということになる。70年代生まれの私は、もちろん当時のことは何も知らない。しかし、不思議なものだ。このアルバムを聴いていると、なぜだか泣けてくる。70年代にこんな素晴らしい作品を発表したバンドが、自らの音楽スタイルを変えることなく、今でも活動を続けている。その事実に、思わず目頭が熱くなってしまうのである。この偉大なアーティストと同じ時代を生きているという幸運に、感動せずにはいられないのである。もし、モーターヘッドというバンドがすでに消滅していて、バンド消滅後に彼らのことを知ったとしたらどうだろう。ここまで感情移入することはできなかったはずである。だから、レミーに感謝の気持ちを込めて言いたい。「ずっと活動し続けてくれてありがとう。これからも宜しくお願いします」と。このアルバムに捨て曲など一曲もないが、特に「Limb From Limb」が好きである。これは鳥肌モノである。 『OVERKILL』最高である。
オープニング「OVERKILL」のインパクトが凄すぎるためあまり気付かなかったけど実はMOTORHEADの渋い魅力が1番詰まっている作品なのです。特に「CAPRICORN」「METROPOLIS」などはこの頃の彼らにしか出せない味がある。 アルバムの最後を締めくくる「LIMB FROM LIMB」も最高にかっこいい!!! 疾走感や演奏のタイトさという点でACE OF SPADESに劣るけど楽曲の質は同等かそれ以上の出来。 曲順やバラエティ豊かな楽曲など全体的なバランスもいい。 この後のVENOMやTANK~デス/スラッシュ勢などの過激なメタルの歴史はここから始まった!!!