1983年12月3日、Metal Blade Recordsよりリリースされた1stアルバム。
まだ当時無名だったSlayerが、ロサンジェルスのWoodStock Clubで「Bitch」という女性ヘヴィメタルバンドのライブの前座で出演していた所を、たまたまMetal Blade Recordsの社長Brian Slagelが見ており、彼らがIron Maidenの「Phantom of Opera」をカバーした演奏を非常に気に入り、ライブが終わった後にバックステージでメンバーに対し「うちのレーベルから出す"Metal Massacre III "というオムニバスアルバムに参加しないか」と誘った事から、Metal Blade Recordsと契約する事となった(Metal Massacre IIIには"Aggressive Perfector"という曲を提供した)。ただしアルバム製作費用はバンド側が支払わなければならなかったため、当時病院で呼吸療法士として働いてたVo/BaのTom Arayaの貯金と、GuのKerry Kingの父親から借金をして費用を用意した。
アルバムは全体を通して当時すでにSlayerの代名詞だった「悪魔主義」的なイメージを踏襲し、"The Antichrist" や"Black Magic"などの過激な曲が多く収録されていたため、PMRC(Parents Music Resource Center)からアルバムを発売しないよう抗議もあった。これに対しTom Arayaは「当時PMRCはこの手の音楽に抗議してた。でもこのアルバムを出した時は人々を怖がらせるようなバンドのイメージ作りをしていたからそんなの気にしてられなかったよ」と語っている。
またKerry Kingが「このアルバムはあちこちにIron Maidenの影響がある」と語る通り、Iron Maiden、Venom、Judas Priest、Mercyful Fateなどの影響が端々に感じる音楽性となっている。
Recorded:November 1983, Track Record Studios, Los Angeles, California
Producer:Slayer, Brian Slagel