90年代の中頃から精力的な活動を続ける稀代の名シンガー、VOICE OF GODの名を欲しいままにしているグレン・ヒューズが1989年にロビン・ジョージと組んでアルバムを作るも契約に至らず埋もれていた一品。ロビン・ジョージがライセンスを取りようやく2008年に世に出たのが今作です。 薬と酒に溺れ多くの問題を抱えていたグレン。その為に80年代と言う大切な時期にキャリアを築く事が出来なかった。そんな私生活に問題を抱える扱いづらい男の黒歴史時代の作品でも、そんあ不安を微塵も感じさせないソウルフルな歌声を聴かせているのだから驚きです。グレン関連は黒っぽさが強く、ハードさが薄めの曲が多い。その為にイマイチのめり込めないんだという方も多いでしょう。今作は全ての曲でロビン・ジョージが主導権を握っているだけに、中途半端なソウルは無し、ロックシンガーとしてのグレンの旨味をたっぷり味わえるサウンドとなっています。 あくまでもデモ的な音源です。もう少し手直しも必要でしょう。そんな環境下でも凄みを感じさせるグレンのパフォーマンスに脱帽。堅実なブリティッシュロックに華やかさを持ち込んだグレンの存在感の大きさに助けられていますね。