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CONQUERING DEATH (Usher-to-the-ETHER)


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CONQUERING DEATH

2012年発表の1st。

ショップの紹介でも、デビューアルバムにして完成度の非常に高いアルバムをリリースしたシンフォニック・ブラックメタルバンドが現れたと話題になっていましたが、確かにこれはクオリティ高いですね。流石ENSLAVEDやKEEP OF KALESSINの作品のリリースでも知られる大手レーベル、Indie Recordingが目を付けるだけあって、プロダクションやメロディの良さ、楽曲構成力などメジャークラスと比肩しうる質の高さのある作品だと思います。

この手の同系統のバンド…1st期のABIGAIL WILLIAMS辺りなどと比較すると、刻み中心の厚みのあるギターワークはドラマティックながらもメロディアス度はやや控えめ、加えてキーボードが楽曲を包み込むような、冷たくアトモスフェリックな音色を多用するため、どこか冷厳で神秘的な印象。ヴォーカルのデス声にも、なんだか厳かな感情が篭もっているように感じられてなりません。

最近出たハイクオリティなシンフォニック・ブラックの作品としてAPOSTASYの「Nuclear Messiah」がありますが、あちらがメロデス的な細やかなギターワークとメロディでドラマ性を演出していたのに対し、こちらは悠然と構えるようなスケールの大きい音で聴き手を迎えるような世界観を演出しており、良い意味で対照的だと思う。クサメロ重視の方にはAPOSTASYの方がお勧めなんですが、こちらはメタルとしての完成度と冷厳なアトモスフェリックを両立させており、ムード重視のブラックが好みの方にお勧め。

Usher-to-the-ETHER ★★★ (2012-09-15 09:52:52)